高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
東京五輪さなかの「都新規感染者3000人超え」はどう考えればよいか

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新規感染者数が急増しているのに、重症者数が増えない理由は

   なぜ、新規感染者数が急増しているのに、重症者数が増えない理由は簡単で、2ヶ月前にも予想したとおり、ワクチンが順調に接種され、新規感染者のほとんどはリスクの低い若者で、リスクの高い高齢者はそれほど多くないからだ。

   ちなみに、東京都でみると、28日の新規感染者は3177人(移動平均では1954人)だが、そのうち60才以上は172人(移動平均では98人)で、1月の第3波の三分の一程度だ。

   重症者数や死者数が著しく多いと医療逼迫やひいては医療崩壊をもたらすので大変だが、ワクチン接種のおかげで、それらのリスクの高い高齢者の感染が抑えられているので、すぐには大事に至りにくいと、筆者は2ヶ月前から思っていた。それは今も同じだ。

   7月27日、東京都福祉保健局の吉村憲彦局長は、重症化のリスクの高い高齢者の割合は少なくなり、病床の確保も進んでいるとして、「年明けの第3波のときとは本質的に異なっているので、医療に与える圧迫は変わっている。いたずらに不安をあおることはしていただきたくない」と述べている。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。


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