東京五輪・パラリンピック選手村の設備不足が海外メディアから指摘された。
国際オリンピック委員会(IOC)の第138次総会が2021年7月20日、都内で行われ、総会終了後に組織委の橋本聖子会長(56)と武藤敏郎事務総長(78)がメインプレスセンターで会見を行った。各メディアによると、この会見で海外メディアから選手村の部屋の設備不足を指摘されたという。
テレビ、冷蔵庫なくトイレも不足
海外メディアからは、ロシア選手団の部屋にはテレビや冷蔵庫がなく、トイレが不足していることを指摘され、選手団から「中世の日本みたい」との声が聞かれたという。
ロシアメディア「Sport-Express」(WEB版)も同様に選手村の設備不足を指摘している。
記事では部屋の壁やベッドが段ボールで、一部の部屋には窓がないことに言及。ロシア・フェンシングチームのイルガル・マメドフ監督をはじめとし、バレーボールやテニスの選手らが生活条件に対して不満を表明していると報じている。
ツイッターでは「21世紀の日本ではない」
各メディアによると、テレビや冷蔵庫の不備に関して橋本会長はロシアチームに状況を確認した上で早急に対応にあたることを明言。武藤事務総長は「いろいろなご意見があるかもしれないが、今後、生かしてまいりたい」と話した。
このような選手村の設備不足を指摘するニュースがインターネットで流れると、ツイッターでは「選手かわいそう」がトレンド入りするなど、SNSで注目を集めた。
ツイッターでは「中世の日本みたい」とのワードに引っ掛けるように「21世紀の日本ではない」との声が上がるほか、「これが日本のおもてなし」「少しでも競技に集中できますように」「莫大な予算はどこに消えた」などの声が上がった。
この日は全競技に先立ってソフトボールが福島・あづま球場で行われ、日本がオーストラリアを8-1の5回コールドで下した。23日には東京・国立競技場で開会式が行われる。