アイドルグループ・SixTONESは2021年8月11日に5thシングル「マスカラ」の発売を控え、カップリング曲「フィギュア」のMVを7月14日にYouTubeで公開した。公開当日にはさっそくツイッターでトレンド上位に入るほどの注目度の高さを見せたが、本作のMVは全編にわたってアニメで構成されている。
さらに作曲は、音声合成ソフトを使って楽曲制作する音楽家「ボカロP」が手掛けた。SixTONESはジャニーズ事務所の中でも、こうした最新の音楽カルチャーを特に積極的に取り入れようとしているようだ。
公開当日にトレンド入り、作曲者も反応
「フィギュア」はボカロP出身のくじらさんが楽曲提供し、MVのアニメーションはえむめろさん、イラストはリトルサンダーさんが担当した。くじらさんは2019年4月に初めて自作曲を世に出すと、様々なアーティストをボーカルに迎えて楽曲をリリースしている。代表曲にはyamaさんをボーカルに迎えた「春を告げる」(2020年)がある。
えむめろさんはユニット「三月のパンタシア」や「HoneyWorks」のMV制作も手掛け、イラストのリトルサンダーさんは香港在住と、グローバルに活躍するクリエイターが集まった。
「フィギュア」のMVは公開当日の14日、ツイッターのトレンド上位にのぼり、くじらさんも「歌詞トレンド入りしている こんな嬉しいことある?」とツイッターで言及した。16日18時時点で140万回以上再生されている。作り込まれた世界観がファンの心に強く印象を残しているようだ。
よりエモく楽曲に没入できる
SixTONESがMVにアニメを採り入れたのは今回が初めてではない。1stアルバム「1ST」収録の「うやむや」(21年1月8日公開)以来になる。アニメ制作はえむめろさん、イラストは三月のパンタシアのMVイラストを多く手がけるダイスケリチャードさんが担当した。
SixTONESのMVは映像美やメンバーのパフォーマンスも見どころではあるが、アニメを採り入れたMVは、そこで展開されるストーリーをファンが想像して楽しめる余地がある。歌詞やサウンドなど曲そのものだけでなく、そこに付けられる映像も物語として楽しむという手法は、くじらさんらボカロPの楽曲ではなじみの形態でもある。
「フィギュア」のMVでも、アニメの中の主人公の少年をSixTONESメンバーの象徴のように見立てたり、歌詞と劇中のストーリーをグループの将来になぞらえて楽しんでいるファンもいる。曲の世界観により深く共感し、「エモく」感じる効果が得られるというわけだ。
表題曲「マスカラ」ではロックバンド「King Gnu」の井口理さんから楽曲提供を受け、カップリング曲でもこうして多種多様な音楽カルチャーを採り入れていることもSixTONESにファンが集まる所以だろう。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)