俳優の吉沢亮さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「青天を衝け」の第22話が、2021年7月11日に放送され、CG合成によって制作されたフランス・パリのシーンが大きな話題を呼んでいる。
いよいよパリ編に突入!
大河ドラマ60作目。主人公は「日本資本主義の父」こと新一万円札の顔としても注目される実業家・渋沢栄一(吉沢さん)で、2015年後期朝ドラ「あさが来た」で知られる脚本家・大森美香さんのオリジナル作品となる。幕末から明治と、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続けた生涯をエネルギッシュに描く。
第22話「篤太夫、パリへ」で、栄一は徳川慶喜(草彅剛さん)の弟・昭武(板垣李光人さん)の随行でパリを訪れる。初めて口にするパンやコーヒーといった洋食も気に入り、凱旋門を登った際には圧巻の景色を前に「これが... パリ!」と言葉を失う栄一。メインとなるパリ万博の視察では、蒸気機関やエレベーターなど最先端の西洋技術を目の前にして度肝を抜かれ、少年のような目で「参った!」「ちっぽけな俺は言葉も通じず、品々を見定める目も考える頭すらねえや。夢の中にいるみてえだ」などと終始興奮しっぱなしだ。
そんななか、昭武はナポレオン三世の謁見(えっけん)式に出席。テュイルリー宮殿で厳かに行われ、昭武は持ち前の気品を溢れさせながら堂々と慶喜の代わりとしての役目を果たす。その後、栄一はナポレオンの墓を視察したり、舞踏会に出席して鼻の下を伸ばしたりと、パリを存分に楽しむのだった。
「日本とフランス、それぞれの現地キャスト・スタッフで撮影」
放送同日に更新された番組公式ツイッターで「日本とフランス、それぞれの現地キャスト・スタッフで撮影し、その映像とCGを合成してできたパリのシーンにもご注目ください」「謁見式のシーンは、昭武たち日本人パート以外はパリで撮影されました」とある通り、実はパリらしい壮大な景色や宮殿での謁見式などのシーンは、大半がVFX(視覚効果技術)による映像となっている。
7日付オリコンニュースによると、演出を担当する田中健二さんはギリギリまでパリでの撮影を考えていたものの「(編注:2020年)10月の終わりにフランスで1日あたり5万人の(新型コロナウイルス)感染者が出てしまい、11月いっぱいまでロックダウンになるということで、パリには行かないでパリ編を作る決断をしました」と明かしている。俳優陣は日本でグリーンバックを使って撮影し、VFXで合成させ、見事パリシーンを成立させた。
視聴者からは、全く違和感のない高い技術力と、役者たちの自然な演技に対し、
「CGの合成だと分かっていながら見ましたが、全く境目や動きに違和感が無く、凄かったです」
「このクオリティだったらもうこれから海外ロケいらなくね? スゴイわー」
「コロナ禍でフランスでのロケが出来なかったにも関わらず、パリ編のあの完成度の高さ。 ピンチを最新の技術力(VFX)でぶん殴って倒しに行くのはさすがNHK」
「豪華でキラキラで、まるで本当に現地に行ったような気分になりました」
などと称賛する声が多くあがっている。