吉川駅では、駅員が腹部を殴ったとの情報も出たが、JR側は否定
「駅員は、事前に鉄道ファンの方にお願いし、黄色い線の内側にいるよう申し合わせができていたと聞いています。列車に当たると大ケガをしますので、緊急避難的な言葉として駅員が即座に言ったと思います。ですが、言葉と態度が行き過ぎたようで、本人も反省しており、こちらでもお詫びしたいと思います」
当時は、機関車が駅に近づくと、5~8人が「行け!行け!行け!」と叫んで、ホームの先端に走り出したという。先端部には、垂直方向にも黄色い線があったが、このぐらいの人数がそこから出て撮影していたとした。
千葉支社によると、この機関車が南船橋駅を通過したのは、7月8日16時13分だった。
機関車は、国鉄時代に生産された「EF81」で、千葉県内の房総地方で使っていたE257系の特急車両を他の線区で使うため連結して輸送していた。この日に、新習志野駅近くの車両基地を出て、9日に秋田総合車両センターに到着する予定で南船橋駅から武蔵野線に入っていた。
ところが、鉄道ファンと駅員の間でトラブルがあったのは、南船橋駅だけではなかった。
ツイッター上では8日、埼玉県吉川市内にある同じ武蔵野線の吉川駅でも、ファンらがホームに集結して、駅員がそのうちの1人の服を引っ張ったり腹部を殴ったりしたといった情報が駆け巡った。
JR東日本大宮支社の広報室は9日、この機関車がこの日16時57分に吉川駅を通過したとしたうえで、次のように話した。
「下りのホームに鉄道ファンが30人ぐらいいて、脚立に乗っていた方がいました。駅員が再三注意しても聞かず、通行の障害にもなりますので、駅員が服をつかんで脚立から降ろしました。そして、この方には、駅員が注意を促したとのことです。腹部を殴ったという話が出ていますが、そういった事実はなかったと聞いています」
現場には、警察官3人が警備していたが、このことがきっかけではなく、JR側が事前に手配していたという。
この駅員の行為については、「言葉や態度に行き過ぎはなく、対応に問題はなかったと考えています」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)