初対戦者が戸惑うリゴンドーの「間合い」とは
「リゴンドーはオリンピックを2連覇し、アマチュアではほとんど負けていない。プロではロマチェンコには負けましたが、これ以外は負けていない。豊富なキャリアに裏打ちされたテクニックがある。そこが強みだと思う。もともとキューバ選手独特のバネなど肉体的なものを持っているし、これにプラスしてアマチュア特有のテクニックがある。一部でリゴンドーの試合がつまらないと言っている人もおりますが、それも含めて彼の強み。絶対に自分のボクシングスタイルを崩さない。これが強さだと思います」(金平会長)
また、金平会長はリゴンドーと初めて対戦する相手は、リゴンドーのリング上の「間合い」に戸惑うと指摘する。リゴンドーの身長161.5センチとされ、バンタム級では大きい方ではない。一方リーチは172センチあり、身長に比べるとかなりのリーチとなる。
「リゴンドーのリーチは身長よりも10センチ以上長い。これもひとつの武器になっている。体が小さいと間合いが近いように感じるが、実際は間合いが遠い。とんでもない角度からとんでもないパンチが飛んでくる。初めて対戦する選手はかなりやりづらいはずです。リゴンドーはスタイル的に倒しにいくことに重きを置いていないがパンチはある。彼はキューバからアメリカに亡命していますから、負けるということがどれほど彼の生活を脅かすか分かっている。だから勝つことに徹する。他の選手とは勝負に対する意識が違うと思います」(金平会長)