苦境に立っている巨人・陽岱鋼(34)を地元台湾メディアが不安視している
陽岱鋼の地元メディア聯合新聞網(WEB版)は2021年7月6日、巨人から金銭トレードで楽天に移籍した炭谷銀仁朗(33)について報じた。記事では炭谷がフリーエージェント(FA)で西武から巨人に移籍した経緯や移籍後の成績などが報じられ、同じくFAで巨人に移籍した陽についても言及しており、地元のスター選手の今後を懸念している。
16年オフに総額約15億円5年契約
聯合新聞網の記事では、炭谷が原辰徳監督(62)に望まれてFAで巨人に移籍し、年俸1億5000万円の3年契約を結んだとしている。入団後は同じ捕手の大城卓三(28)の成長によって出場機会が徐々に減っていった事実を指摘し、移籍先の楽天では大きな戦力になるとしている。
炭谷のFAでの移籍経緯や最近の試合出場数を踏まえ、記事では陽が「非常によく似た状況にある」と指摘している。
陽は16年オフにFAで日ハムから巨人に移籍。年俸総額約15億円(金額は推定)の5年契約を結んだ。そして今年が5年契約の最終年となる。
巨人移籍後の陽の成績は入団1年目の17年は87試合に出場し、打率.264、9本塁打33打点。翌18年は同じく87試合に出場し、打率.245、10本塁打、37打点をマークした。代打起用が増えた19年は試合数こそ110試合だったが、4本塁打、21打点ともに移籍後ワースト。そして昨年はわずか38試合の出場にとどまった。
巨人のレギュラー争いはし烈
今季はコンディション不良で3軍落ちを経験し、ここまで1軍での出場はなく2軍での調整が続いている。1軍復帰を目指している陽だが、チーム内のレギュラー争いはし烈になっている。
外野は今季FAで加入した梶谷隆幸(32)や松原聖弥(26)の台頭もあり、丸佳浩(32)を軸としたレギュラー陣が固まりつつある。今季、打撃好調のウィーラー(34)は外野と1塁の守備を兼任しており、亀井善行(38)、中島宏之(38)の両ベテランも控えている。ここに割って入るのはかなり厳しいとみられる。
聯合新聞網の記事では、陽は今季5年契約の最終年となり、近年1軍での出場試合数が減っている事実を指摘し、他チームへの移籍の可能性に触れつつも陽の高額年俸が大きな問題になるとしている。
このまま2軍で契約最終年を終えるのか。地元のヒーロー陽岱鋼の今後に台湾メディアが注目している。