二極化する卒業タイミング
ところが2021年、現役ハロプロメンバー最年長であるJuice=Juiceリーダーの金澤朋子さんは7月2日で26歳になり、ついにジンクスを破った。他にも25歳に近づいているメンバーはいるが、卒業発表はない。
ピロスエさんはここに、卒業時年齢の「二極化」を指摘する。「10代で次の活躍の場を求めて早期に卒業していくメンバーと、20代中盤までハロプロでのアイドル活動を頑張り、いわば骨を埋めたいと考えるメンバーに分かれているのかもしれません」
6月21日にはアンジュルムの笠原桃奈さんが「海外で歌とダンスを勉強したい」という新しい目標に向かうために2020年内での卒業を発表している。2003年10月生まれの笠原さんは18歳での卒業となり、ピロスエさんの分析する前者パターンにあてはまる。
「モーニング娘。のエースだった鞘師里保さんが2015年に17歳で卒業したことはファンにも衝撃的でしたが、その時の彼女の言葉に『楽しいからこそいつまでもいてはダメかなと思って』というものがありました。アイドルは大変なこともあれどファンがいてくれて楽しい日々だと思いますが、早い卒業タイミングには、外の世界でチャレンジできる可能性が広がるメリットもあります」
鞘師さんの他にもモーニング娘。からは工藤遥さんが18歳2か月(17年12月)、尾形春水さんが19歳3か月(18年6月)で卒業し、それぞれ俳優業やYouTube・インスタグラムなどに活動の場を移している。一方、鞘師さんと同期の譜久村聖さんは21年10月30日で25歳になるがモーニング娘。歴代最長のリーダー任期を更新中で、ハロプロエッグ時代から数えると13年にわたって在籍し「ハロプロ純血」のキャリアを歩んでいる。