プレミアがプレミアを呼び「バブル化」の様相か
20年以上の歴史があるポケモンカードは海外版の展開も活発だった。海外でも熱烈なコレクターがいて、ここ1~2年で相場も上昇していると田嶋さんは分析する。米オークションサイト「Goldin auctions」では数万ドルの額で取引されるポケモンカードも現れた。
2021年6月6日に米フロリダ州でボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザー・ジュニア氏とエキシビションマッチで対戦したボクサーでYouTuberのローガン・ポール氏は、初期版のリザードンのカードを着用してリングに登場し注目を浴びたが、そのカードの推定時価は約100万ドルとも言われている。
「当社の『まんだらけオークション』でも、以前は高くても数十万円程度で落札されていたのが、今や300万円台で落札されたケースもあります」と田嶋さんも話すように、過熱気味の中古ポケモンカード市場。価格高騰の背景をこう推察する。
「本職のコレクターの他にも、カードのプレミアに目をつけて参入してきた投資家のような人々も取引に参加しているのではないでしょうか。少ないカードを求める人が増えれば当然相場は上がり、そういった話題性自体がまた相場を引き上げることもあります。自然に市場価格が上がるような希少なカードは、持っているだけで一種の資産のようになります」(田嶋さん)
所有していること自体がステータスになるレアカードは、話題が話題を呼んでバブル的な人気を博しているようだ。「トレーディングカードという文化を根付かせた」(田嶋さん)とも言われるポケモンカードであるが、このフィーバーはいつまで続くだろうか。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)