プロ野球の阪神は2021年7月1日、甲子園でヤクルトと対戦し1-6で敗れた。
1-1の同点で迎えた9回に守護神スアレス(30)が2死満塁で2点タイムリーを許し、4番手・馬場皐輔(26)も悪い流れを止められずこの回計5失点。絶対的守護神が崩され痛恨の逆転負けを喫し、2位巨人に2ゲーム差に迫られた。
併殺成立していれば...
この日のゲーム前まで防御率0.56を誇っていた守護神に今季初の黒星が付いた。
3連投となったスアレスは先頭・青木宣親(39)を2塁ゴロに打ち取り、続く山田哲人(28)にセンター前ヒットを許した。ここでヤクルトベンチは代走に山崎晃大朗(27)を起用。1死1塁の場面で打席に4番・村上宗隆(21)を迎えた。
1ボール2ストライクから村上が放った打球はゴロでセンター方向へ転がった。これを2塁ベース寄りに守っていたショート中野拓夢(25)がほぼ正面で捕球し、ベースカバーに入ったセカンド糸原健斗(28)に送球。糸原は併殺を狙うも村上の足が勝り1塁はセーフ。併殺が成立していればチームの負けを防げただけに悔やまれるプレーとなった。
2死1塁から流れはヤクルトに大きく傾いた。スアレスはオスナ(28)にセンター前に運ばれ、続く代打・川端慎吾(33)に四球を与えて2死満塁のピンチ。ここで代打・宮本丈(26)に2点タイムリーを許して降板した。後を継いだ馬場は四球でさらにピンチを広げ、中村悠平(31)、塩見泰隆(28)に連続タイムリーを浴び、この回だけで5点を失った。
虎党「スアレスは悪くない」
最終9回の攻撃では、先頭の糸原がライト前ヒットを放ち意地を見せるも、マルテ(30)の3塁への強烈な当たりをサード村上が軽快にさばきダブルプレー。最後は代打・原口文仁(29)がセカンドフライに倒れて試合終了となった。
今季33試合目の登板で初の黒星がついたスアレスだが、ツイッターでは虎党から「スアレスは悪くない」「スアレスを責められない」など擁護する声が多く上がっている。その一方で、9回1死の場面で併殺を取ることが出来なかった守備陣へ不満の矛先が向けられ、ツイッターでは「併殺崩れで負けるって...」「ゲッツー取れなさすぎ」などの声が上がった。
最大8ゲーム差まで広がった2位巨人との差は2ゲーム差まで縮まった。2日からはリーグ最下位の広島と敵地マツダスタジアムで3連戦を予定している。首位の座を死守するためにも広島を叩いて勢いをつけたいところだ。初戦の2日はエース西勇輝(30)が先発のマウンドに上がる。