「ニーズに合わせることが重要で、国を恨んだりしない」
「レジ袋のシェアが減って、中国工場の稼働率も下がり、規模を縮小せざるを得なくなっています。レジ袋や紙袋は、主力製品でしたが、有料化に伴って、紙袋を有料にするところも出てきたのは想定外でしたね。新型コロナウイルスの感染拡大で業績悪化などの影響も出たのではと思います。海外からや東京でのお土産の需要が減って、百貨店などの売り上げが落ちてきています。昨年度は、営業赤字が出てしまいました」
ただ、有料化そのものについては、環境を重要なファクターとする世界的な流れもあると一定の理解を示した。
「国にこうしてほしいというよりも、会社としては、消費者や企業のニーズや動きに即した商品を展開するのが重要だと考えています。マイバックや紙袋に向かうニーズの変化にうまく合わせた事業を検討しているところです。国を恨んだりすることはないですね。有料化の効果については、コメントする立ち位置におらず、専門家が考えてくれればと思っています」
レジ袋は、有料化前から見て3割ぐらいのニーズはあり、飲食店の持ち帰り用や通販用などを拡販するなど一定水準の売り上げは見えてきたという。さらに、6月30日には、中期経営計画を発表し、その中では、3年をかけた「次世代パッケージ企業への転換」で黒字化を目指すとした。
「レジ袋を元の水準に戻すのは無理があり、紙袋や紙器にシフトしたり、単価の高いバイオ関連製品、海洋で生分解する新素材を使った製品を主力にしたりする努力をしていこうと考えています。リサイクルできる、環境に優しいパッケージにしていこうということです。赤字も見極められるようになってきて、今年度から黒字化に向けて収益をアップさせる計画にしています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)