リョーユーパン(福岡県大野城市)から販売されている「味ロール」のネーミングがネット上で反響を呼んでいる。
「味ロール」は、その名の通り味付きのロールパン。あまりにシンプルなネーミングが、逆にインパクトを与えたようで、ツイッターには「味があっていい」「対立候補だった案を見てみたい」といった声が寄せられている。
「味ロールに決まった会議凄かっただろうな」
リョーユーパンが2008年5月に発売した「味ロール」は、1袋6個入りのロールパン。商品についてパッケージには、「そのまま食べても、ホットドッグにしてもおいしい、ほんのり甘口のロールパンです」と記載されている。
今回は、その商品名がネット上で注目を浴びている。きっかけはあるツイッターユーザーが2021年6月26日に投稿した、
「これの名前が味ロールに決まった会議凄かっただろうな」
とのツイート。
「味ロール」というシンプルな商品名に決定するまでに、熱い「会議」があったのではないか――そんな妄想を膨らませたツイートは、1万以上のいいねが寄せられるなど、大きな反響を呼んだ。
この投稿にツイッターでは、
「食パンに迫るセンスですよね」
「味があっていいよね」
「対立候補だった案を見てみたい。味コッペとか、味パンとか?」
のように、商品のネーミングセンスを評価する声が集まっている。
そこで、命名の経緯について探るべく、J-CASTニュースは2021年6月30日、リョーユーパンを取材をした。
「そこまで練って発売したということは...」
同社の企画広報は取材に、話題となっているネーミングの由来について、
「他社様も『味付けロール』等で発売されておりますし、そこまで練って発売したということは記録はございませんでした」
と答えた。また、
「発売時規格書確認しましたが、商品名に関してのこだわりは特にのこってませんでした」
と、命名の「こだわり」もなかったとした。
残念ながら、ネット上で期待されていたような展開は、同社の記録としては残っていなかったようだ。拡散されたツイートの内容は、同社の担当者も知らなかったという。
リョーユーパンでは、発売まで4か月ほどかけた新商品が毎月30~40品ほど出ているそうだ。その分、消えていくパンも多いだろう。そういった状況で、「練って発売した記録」が残っていななかったにも関わらず、「味ロール」は10年以上も販売されている。