ボクシングのWBC世界バンタム級王者ノニト・ドネア(38)=フィリピン=が2021年6月30日にSNSで、王座統一戦をキャンセルしたと報告した。
ドネアは、8月14日(日本時間15日)に米カリフォルニア州でWBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(31)=フィリピン=と戦う予定だった。
試合キャンセル要因にカシメロ陣営の不手際
当初カシメロは8月14日にWBA世界バンタム級レギュラー王者ギジェルモ・リゴンドー(40)=キューバ=との対戦を予定していた。ところが6月20日に急きょ対戦相手がドネアに変更となり、フィリピン人同士による王座統一戦が決まった。
WBC、WBO王座は、4団体の王座統一を目指すWBA、IBF王者・井上尚弥(28)=大橋=が狙っているだけに日本のファンの注目を集めていたが、ドネアは30日午前にツイッターで声明文を発表。「I STAND」とのタイトルで「VADA(ボランティア・アンチドーピング協会)への書類提出が5日間遅れたため、この試合をキャンセルした」とカシメロ陣営の不手際を指摘し、直接の原因について言及した。
ドネアが試合キャンセルの意志を表明したことで、井上の今後にどのような影響を及ぼすのか。J-CASTニュース編集部は協栄ジムの金平桂一郎会長(55)に世界バンタム級の今後の展望を聞いた。
金平会長「個人的にはドネアとリゴンドーの再戦も面白いと」
金平氏は「中止という正式なアナウンスがないため仮の話になりますが」と前置きした上で、「ドネアとカシメロの統一戦が正式に中止となった場合、ドネア、カシメロのいずれかにリゴンドーが絡めば面白い展開になると思います」と持論を示し次のように語った。
「もともとカシメロとリゴンドーの試合が8月14日に組まれていたわけですからカシメロの相手にリゴンドーが浮上する可能性はあると思います。試合が実現すればリゴンドーに分があると思います。個人的にはドネアとリゴンドーの再戦も面白いと思います。さらに言えば、井上選手とリゴンドーの対戦も見てみたい。井上選手がどのようにしてリゴンドーを攻略するのか非常に興味があります」
井上はドネアの「王座統一戦」キャンセルの報を受け6月30日に「一本ずつ取りに行くか。。まだバンタム級でもやれそうだしちょうどいい」とツイート。4団体統一へ気持ちを新たにした