虫さされ薬「キンカン」の広告が渋谷駅地下をジャックし話題になっている。「#若者に売れたい」と訴える広告と、キンカンの黄色いボトルを模した巨大柱巻き広告が若者の街・渋谷で展開され、そのメッセージ性やインパクトある見た目から写真投稿などが相次いでいる。
キンカンは金冠堂(東京都世田谷区)の主力商品だ。広告は若年層への認知度向上を目的に、2021年6月21日から7月4日まで掲出される。黒ボトルにアルファベットで文字が書かれたパッケージ違いの商品「キンカン ノアール」についても28日、同様の柱巻き広告を出した。実は若年層に焦点を当てたキンカンの広告を出すのは今回が初めてではない。J-CASTニュースは金冠堂に、若者への訴求を続ける理由などを電話取材した。
「渋谷の地下はほぼキンカン。匂ってきそうだ」
金冠堂の21日のプレスリリースによると、広告は「昔馴染みのあるキンカンが若年層に知られていないという事実」からの脱却を狙ったもの。渋谷駅のメッセージ広告は、真っ白な背景に
「若者のみなさんへ。
買わなくてもいいので、今日はどうかラベルだけでも覚えて帰ってください。
#若者に売れたい」
という「切実すぎる本音」が書かれ、これとキンカンのボトル写真のみというシンプルな構成になっている。メッセージ広告の近くにある柱も広告になっており、円柱という形状を活用して、キンカンのボトルに見立てたラッピングをしている。
この広告に多くの人が目を惹かれたようで、ツイッターでは
「これすごく好き。超キンカン」
「柱がキンカンになってる」
「渋谷の地下はほぼキンカン。匂ってきそうだ」
など、写真付きの投稿が多く寄せられている。キンカンの「うたう広告宣伝次長」として起用されている歌手のオーイシマサヨシさんも24日、「噂のキンカンスポット行ってきた」と手にキンカンを持った写真とともにツイッターに投稿しており、1万6000件以上のいいね(30日夕時点)を集めた。
他にも「パインアメ」や中濃ソースでお馴染みの「ブルドックソース」など昔馴染みの企業アカウントも「#若者に売れたい」に賛同したツイートを投稿しており、今回の本音広告は大きな反響を呼んだ。