プロ野球の広島は2021年6月29日、東京ドームで巨人と対戦し8-11で逆転負けを喫した。
初回に2点を先制した広島は先発・大瀬良大地(30)が3回6失点と炎上。2点ビハインドの5回に4点を入れて逆転に成功するもリリーフ陣が踏ん張れず8回に4点を失い痛恨の黒星となった。これでチームの借金は今季ワーストタイとなる「16」に膨らみ、リーグ最下位に沈んでいる。
左腕バードに対し巨人は代打の代打
先発・大瀬良は不安定な立ち上がりだった。2番ウィーラー(34)に死球を与え、2死1塁から4番・岡本和真(25)にライトスタンドに運ばれた。2回は3人で抑えたが、4回に3連続タイムリーを浴び、2死2、3塁の場面で投手の戸根千明(28)にセンター前ヒットを許し計4失点。3回6安打6失点で降板した。
打線は2点ビハインドの5回に4点を入れて逆転に成功するも、その裏に1点を返され1点差とされた。
広島は1点を死守するための継投に入り、6回にコルニエル(26)を起用。コルニエルは回をまたいで7回のマウンドに上がったが、2死1、2塁で左の香月一也(25)が代打に送られたところで広島ベンチは左腕バード(28)をマウンドに。巨人ベンチは左腕バードに対して代打の代打として右の石川慎吾(28)を起用。バードはわずか2球で石川を打ち取るも、回をまたぐことなくこの回限りで降板した。
鯉党「2年目ならしっかり采配してくれ」
8回はルーキー左腕・森浦大輔(23)に託した。ところが森浦が2死から崩れた。松原聖弥(26)に死球を与え、続くウィーラーを四球で歩かせた。2死1、2塁から丸佳浩(32)にセンター前にタイムリー、続く岡本に3ランを浴び逆転された。3点ビハインドの2死走者なしとなったところで、右膝手術明けのフランスア(27)を投入。今季初登板となったフランスアは3球で坂本勇人(32)をレフトフライに打ち取った。
打線の援護を受けながらも1点を守り切れなかった。インターネットでは佐々岡真司監督(53)の投手起用法に不満の矛先が向けられている。7回にバードをワンポイントで起用したことや、8回のピンチでの森浦の続投、2死走者なしからのフランスアの起用に対する疑問の声が上がっている。
ツイッターでは「8回は普通に考えてフランスアでしょ」「どんな意図があったのか全く分からない」「2年目ならしっかり采配してくれ」「バードは2球投げただけ」などの声が上がっている。
チーム打率はリーグトップの数字を残すものの、4点台のチーム防御率はリーグ5位。この日はリリーフ陣が踏ん張れずに痛恨の逆転負けとなった。借金は膨らむばかりで、5位DeNAとのゲーム差は1.5ゲームに広がった。不振にあえぐカープの浮上あるのか。30日の巨人戦は九里亜蓮(29)が先発のマウンドに上がる。