先の長さを考えてアイドルよりラーメンを取った
――ラーメン店をしていますが、なぜアイドルを続けようと思わなかったのですか?
またAKB48の姉妹グループでアルバイト求人サイトとのコラボ企画だったバイトAKBに応募した動機をお聞かせください。
梅澤:どんな女の子でも一度はアイドルに憧れると思うんですけど、私もそのうちの1人だっただけで、私の中学生ぐらいのとき、テレビを点ければ出ていたのがAKB48で、そのきらびやかな姿を見て「私もこうなりたいな」という気持ちはずっとありました。高校3年生のときに「バイトAKB募集します」という斬新なCMが流れていたのをたまたま見て、私と一緒に見ていた姉も、「応募してみたら?」と背中を押してくれて、それがきっかけでした。その応募が最初で最後ですね。
――バイトAKBは、運営側の事情もあって、半年ほどの期間で終わったそうですが、なぜその後もアイドルを続けなかったのですか?
梅澤:メンバーが50人ぐらいいたんですけど、半分ぐらいは10代前半ぐらいの若い子たちでした。とにかく若い子が多かったのもあって、私の中ではアイドルって20歳ぐらいで卒業とか引退を考える年だと思っていたんです。私も当時は18歳だったので、先を見たときに長く続けられるかどうかなっていうのを疑問に思って、先が長いのはどっちかなと考えたときに、小さい頃から好きだったラーメンを職にしたいと思い、大変だとはわかっていましたが、ラーメンの道に行くと決心しました。
――アイドル時代は、チームでやることの大切さや空間のトータルプロデュースを学んだそうですが、それもラーメン作りに生きているわけですね。
梅澤: そうですね、私を支えてくださってる社員さんと、ラーメンを食べに来てくださるお客様があって今の自分がいてなおかつ輝けてると思っていますので社員さんとお客様には心から感謝しています。アイドルというと、スタッフさんはじめ、ステージと照明と席など全部が揃ってライブが成り立つのと一緒で、どんぶり、カウンター、食材、什器などがあって、やっと1つの料理でありアイドルでいうステージだと思っています。またお客様の五感で非日常感を味わっていただきたいので、ラーメンのみならず、空間の目に見えるものから見えないものまで細部にもこだわることも味を感じる一つの大事な食材だと思って気を抜かずに徹底しています。