時速2.5キロは「空いているので遅く感じるかもしれませんが」
電動車いすは、保安検査場近くの「ステーション」と呼ばれる待機場所に設置。主に高齢者や、歩行が困難な人の利用を念頭に置いているが、羽田空港の国内線出発便を利用する人であれば、予約なしで誰でも無料で利用できる。運用時間は8時から20時まで。
操作はタッチパネル式。最初に現れる画面で「利用開始」のボタンにタッチし、続いて現れる「ゲート53-54」「ゲート55-57」といった行き先候補のボタンにタッチすれば車体は動き出す。目的地で降りるとカウントダウンが始まり、1分ほど経つと無人で「ステーション」に戻る。速度は時速2.5キロほど。人が歩く速度の約4キロと比べても、ゆったりとしたペースだ。空港ビルの担当者は
「空いているので遅く感じるかもしれませんが、混んできたら、そこそこスピードがあるように感じられるのでは」
と話している。1台あたりの利用者数は1日15人程度で、おおむね想定通りの利用者数で推移しているという。
全日空(ANA)の担当者は、
「『(車いす利用が)不安だ、(係員に手伝いを)お願いするのが申し訳ない』といった方に利用していただけると、もっと飛行機が利用しやすくなるのでは」
と話し、自動運転で利用のハードルが下がることを期待していた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)