10年超の大反響、「罪悪感」もある
このように10年以上もセリフが愛され続けていることについて、竹安さんはどう感じているのだろうか。竹安さんは、「申し訳ないな......スミマセンと思っています」と意外な心境を吐露する。
「本当は世の中が、ポジティブになれば良いと思って考えたのですが、肝心のゲームが、リーマンショックの影響でスタジオ閉鎖し100%の完成度で出せなかったため、ストーリー未完とクレームが殺到しました。
そのため今では、『大丈夫だ問題ない』=『大丈夫じゃない事』という、笑いになっています。
本当は頑張っている人が使う言葉を、逆にしてしまったことは罪悪感しかないですね」
「大丈夫だ問題ない」が、一種の"死亡フラグ"となってしまったことに罪悪感があるようだ。しかし竹安さんは止まらない。
「僕にできる懺悔として、あえて笑われ続けようと、エルシャダイの世界は作り続けています。うまくいけば、しつこい人っていつか笑えなくなりますからね。それは今から何万年先になるかもしれませんが。
キリストも十字架にかけられた時は、権力者(現ネット民)にはきっと笑われていたと思いますし、絶望を突き進むという生き方がいずれ笑えなくなれば『ふっふっふ、それは私にとって昨日の出来事だ』と言ってみたいですね」
「エルシャダイ」発売元のイグニッション・エンターテイメントは、竹安さんの会社crimに、同作に関連する権利全てを譲渡している。そして竹安さんは現在、ゲームプラットフォーム「Steam」で、同作の完全再現版を発売するために準備を進めている。
「この夏にエルシャダイSteam版を発売予定です。
ゲームはPS3、xbox版の完全再現、当時一番問題だったストーリー補完として、クリアした時に、その後の物語『ルシフェルの堕天』という小説が付属しています。
挿絵が50枚くらいはあるかな?、すごく充実しているので読みやすいと思います」
アートブックやサウンドトラックもSteamで発売予定だ。発売日などは決まり次第、竹安さんのアカウントで公開される。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)
あまり告知していませんが
— 竹安佐和記 (@Sawaki_Takeyasu) June 17, 2021
エルシャダイの"あの動画"は無料素材として公開しています。わりと認知が低く今はブルーオーシャンなのでオススメ
最近はプラズマ技術を利用した表面処理をしているという会社から使用許諾が来ました。一体何に使うんだ…(楽しみ)https://t.co/c1Zb6CdhSA#BlueOcean pic.twitter.com/3E0esV6K3l