「選手だけの問題ではない」 侍J最多選出もチームは苦戦...広島カープが低迷する「本当の原因」

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   侍ジャパン・稲葉篤紀が発表した東京五輪の内定24選手。球団別で見ると、広島が菊池涼介、鈴木誠也、森下暢仁、栗林良吏と4人が選ばれて12球団最多だった。故障の影響で出場を辞退したが、會澤翼を入れると5人になる。

   一方、チームは低迷している。交流戦は3勝12敗3分で最下位。2021年6月25日現在、ペナントレースでも21勝37敗8分けで最下位に沈んでいる。優勝どころかCS進出も厳しい状況だ。

  • 鈴木誠也選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    鈴木誠也選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 発表されたメンバー。会沢は左足の故障で6月16日に1軍登録を抹消され、代わりに阪神の梅野が選出された(侍ジャパンYouTubeより)
    発表されたメンバー。会沢は左足の故障で6月16日に1軍登録を抹消され、代わりに阪神の梅野が選出された(侍ジャパンYouTubeより)
  • 鈴木誠也選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 発表されたメンバー。会沢は左足の故障で6月16日に1軍登録を抹消され、代わりに阪神の梅野が選出された(侍ジャパンYouTubeより)

このメンバーでなぜこれほど負けるのか

   侍ジャパンに選出されたメンバーを見てみよう。鈴木は不動の4番と目され、菊池も抜群の守備能力で楽天・浅村栄斗、ヤクルト・山田哲人と強打者たちを押しのけ、二塁のレギュラーでスタメン起用される可能性が高い。

   本格派右腕のプロ2年目・森下も巨人・菅野智之、中日・大野雄大が本調子でない中、先発の軸として期待される。新人ながら唯一選出された栗林は広島で守護神に抜擢され、球団タイ記録の開幕から21試合連続無失点と圧巻の成績を残している。4選手の選出に異議はないだろう。

   これだけの豪華なタレントを擁しながら、先述のようにチーム状況は厳しい。

   5月中旬に新型コロナウイルスで陽性判定を受け、濃厚接触者らを含め、主力を含む計14人が「感染拡大防止特例」で登録抹消された不運は配慮しなければいけない。だが、林晃汰、小園海斗、中村奨成、羽月隆太郎、宇草孔基と将来を有望視される若手たちが次々に台頭している。

   16年からリーグ3連覇を飾った黄金時代から考えれば、このメンバーでなぜこれほど負けるのか理解できないかもしれない。

コーチの人材不足が浮き彫りに?

   球界関係者は低迷の要因を「選手だけの問題ではない」と分析する。

「野球が雑になったように感じます。凡ミスが多いし、勝負所で簡単に失点する。コーチ陣を見ても生え抜きばかりで雰囲気が緩く感じてしまう。選手に嫌われてもいいからガツンと言ったり、職人気質の指導に長けた人材が不足している。
広島は昔から球団OBをコーチにする体質ですが、今求められるのは外部の血だと思います。元中日の落合博満さんのような名監督にチームを託したらガラッと変わるし、優勝争いもできると思う。それだけの戦力を擁していますから」

   佐々岡真司監督は就任1年目の昨季52勝56敗12分けと5年ぶりの負け越しで、5位に終わった。今年も苦しい戦いが続いている。広島ファンの風当たりも強くなる中で、意地を見せられるだろうか。

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