「お父さん、奨学金を使い込んでくれてありがとう」 話題のメッセージ広告、なぜ生まれた?息子本人に聞いた

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「父の日に故郷に広告を出したら?」

   足澤さんは岩手県二戸市の山奥で生まれ育った。父の浪費癖によって家は貧乏で、中学生のころには給食費のためにアルバイトをしていた。しかし父が衝動買いしたパソコンを用いて、独学でプログラミングを学び、活躍の場を広げていった。大学院を卒業すると、東京のIT企業に就職。その2年半後、現代表の荒井健太さんとAIクレジット株式会社(東京都台東区)を立ち上げた。現在は、広告ポスターで紹介したサービス「AI-Credit」の開発などに取り組んでいる。

   そもそもなぜ、父へのメッセージを広告にしようと思ったのか。

   きっかけは、同社のデザインなどを手掛ける井上裕一さんが、上述したような足澤さんの苦労話を聞いてこんな提案をしたこと。

「父の日に故郷に広告を出したら?」

   そこからは急展開だった。コピー担当の長谷川哲士さんが一気に文章を書き上げ、井上さんがデザインを施した。こだわりは、広告よりも手紙らしさを前面に出すため、会社ロゴをあえて掲載せず、MSゴシックという普遍的なフォントを使った点だそうだ。

   最後は代表の荒井さんが確認を行い、AIクレジット株式会社として広告を掲出した。

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