ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(28)=大橋=が2021年6月19日(日本時間20日)、米ネバダ州ラスベガスでIBF同級1位マイケル・ダスマリナス(28)=フィリピン=と対戦し3回KOで勝利した。
ボディーで3度のダウンを奪い完勝した井上は、WBA王座5度目、IBF王座3度目の防衛に成功。戦績を21勝(18KO)無敗とし、世界戦16戦連続勝利となった。今後は目標である世界4団体の王座統一を目指していく。
金平会長「井上選手がずば抜けていたということに尽きる」
IBFの指名挑戦者を全く寄せ付けなかった。井上は1ラウンドから圧力をかけ、挑戦者との距離を詰めていった。この日はパンチのスピード、キレともに申し分なく、2回に左ボディーでダウンを奪うと、続く3回に2度、ボディーでダウンを奪いフィニッシュ。戦前の大方の予想通り、井上の圧勝で幕を閉じた。
「モンスター」の圧巻KO防衛。井上とダスマリナスの間にどれほどの実力差があったのか。そして今後、井上の前に立ちはだかる「挑戦者」はいるのか。J-CASTニュース編集部は、協栄ジムの金平桂一郎会長(55)に分析してもらった。
金平会長は、挑戦者のダスマリナスについて「決して弱い選手ではない。1位の指名挑戦者になるべくしてなった選手です」と前置きし、井上との実力差について次のように言及した。
「想像以上の展開になったと思います。ダスマリナス選手がまるで格下のように見えましたが、これは井上選手がずば抜けていたということに尽きると思います。井上選手は序盤に色々なパンチを試していく中でパンチを効かせていくということが結構あるので、そのような展開になるのかと思ったが、明らかに最初からどのパンチで倒してやろうか、という感じだった。その中でボディーを決めた。格の違いを感じました」