日韓合同ユニットIZ*ONE(アイズワン)の2年半にわたる活動を経てHKT48に復帰した宮脇咲良さん(23)は、2021年6月19日に開かれる卒業コンサートでHKT48メンバーとしての活動を終える。
会場の福岡マリンメッセA館(福岡市博多区)の最大収容人数は1万1000~1万3000人。コロナ禍の影響で実際の収容人数はその半分程度になるとみられるが、会場の規模としては、指原莉乃さん(28=19年卒業)のようにAKB48から移籍した人を除くHKT48生え抜きメンバーの卒業コンサートとしては最大規模だ。ただ、宮脇さんのデビュー直後の序列は「HKT48で最初は4~5番手で、いいときは3番手」。そこからいかにして「出世街道」を駆け抜けたのか。宮脇さんのラジオ番組の発言をもとに、「総選挙」「ぐぐたす」の、2つのキーワードから読み解いた。
「ゴリ推しメンバーやん!」って思われると思うんですけど...
毎週水曜日深夜(木曜日未明)放送の宮脇さんのラジオ番組「今夜、咲良の木の下で」(bayfm)では、10年間にわたるアイドル生活を振り返る内容が3週連続で放送された。
6月9日深夜(10日未明)の放送で語られたのが、09年から18年にかけて開催された「選抜総選挙」の意義だ。宮脇さんは11年に1期生としてHKT48に加入し、しばらくは「HKT48で最初は4~5番手で、いいときは3番手」だった。そんな中で5~6人のバラエティー番組で出演メンバーに選ばれなかったことが「すっごいショック」で「こうやって仕事がある人とない人、どんどん差がついていくんだな」と思い知られたこともあったという。
転機となったのが選抜総選挙で、宮脇さんは12年の開票イベントで47位にランクイン。指原さんはHKT48に移籍する前のAKB48メンバーとして4位にランクインしており、HKT48からのランクインは宮脇さんだけだった。
宮脇さんによると、この47位を機にグループ内での序列が「まぁ3番手ぐらい」に上がり、AKB48のシングル曲「UZA」(12年10月発売)の選抜メンバーにも選ばれた。
宮脇さんは次のように話し、総選挙で支持されたことが「推される」ことにつながったことを力説した。
「私は本当に、総選挙がなかったら今の私はないな、ってぐらい、皆さんの押し上げで上がれたな、って思っています。『希望的リフレイン』(編注:14年11月発売のAKB48のシングル。渡辺麻友さんとのダブルセンターに抜擢された)とかから知っている方からしたら、『いやいや、最初から推されてたやん、ゴリ推しメンバーやん!』って思われると思うんですけど...。途中からは正直推されてたと思うんですけど、初期の頃は、そんなに、実は推されてなかったんですよね」
宮脇さんは総選挙で、13年以降も26位→11位→7位→6位→4位と毎年順位を上げ。最後の出馬と位置づけていた18年は3位にランクイン。18年冬からIZ*ONEの活動が本格化し、AKB48グループの活動から離れた。