宝塚歌劇の「影響はあると思います」 企画出版社も驚いた!南北朝武将総選挙「楠木正行」なぜ1位

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   南北朝時代の南朝の武将・楠木正行がにわかに注目を集めている。歴史書の出版社・戎光祥出版がネット上で行った「南北朝武将総選挙」第2回で楠木正行がトップの得票を集めたのだ。同社が2021年6月14日、noteで結果を公開した。

 

   ところがこれには、同時期に宝塚歌劇団で上演中の舞台「桜嵐記」も影響していたようだった。南北朝ブームは宝塚にも波及していたのか――。

  • 「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場
    「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場
  • 「桜嵐記」を上演中の宝塚大劇場

トップ退団公演の主人公に楠木正行

   楠木正行は南北朝時代の名将楠木正成の嫡男であり、正成の戦死後南朝方の武将として室町幕府と戦闘を続けたが、1348(正平3)年に四条畷の戦いで高師直の軍勢に敗れ戦死する。歴史の表舞台に出た期間は短かったが、正成亡き後の南朝軍を支え戦死した悲運の武将として、戦前には「小楠公」の尊称でも呼ばれた。

   宝塚歌劇団の月組公演「桜嵐記」はショー「Dream Chaser」と併演で兵庫・宝塚大劇場で5月15日から6月21日まで、東京宝塚劇場では7月10日から8月15日まで上演される予定だ。トップスターの珠城りょうさんが楠木正行役で主演を務め、四条畷に散る正行の最期までを演じる。また正行との悲恋の物語が「太平記」に伝えられる後村上天皇の侍女・弁内侍をトップ娘役の美園さくらさんが演じる。このトップコンビの退団公演でもある。

   楠木正行の弟の正時・正儀(まさとも)の兄弟もこの芝居に登場し、楠木正時を男役スターの鳳月杏さん、楠木正儀を次期月組トップの月城かなとさんが演じており、楠木三兄弟に軸を置きつつも南北朝の動乱が描かれる。歴史物に定評がある上田久美子さんが脚本・演出を担う舞台であり、重厚な歴史ドラマの中で、絶望的な戦いに赴く楠木正行の悲劇性が観客の琴線に触れる。

   この悲劇的な主人公・楠木正行が同時期のアンケート企画「南北朝武将総選挙」で圧倒的な差で1位を獲得した。

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