旅のお供に人気「全国小型時刻表」休刊決定に惜しむ声 コロナ禍「旅行控え」で売上低迷

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   旅行者のお供として60年以上にわたり販売されてきた「全国小型時刻表」が2021年7月20日発売の8月号をもって休刊する。版元の交通新聞社(東京都千代田区)が2021年6月17日に発表した。

   全国のJR線を収録した時刻表ながらハンディサイズで携帯に便利だったが、新型コロナウイルス蔓延による旅行需要の低迷が打撃となり、休止に至った。

  • 携帯に便利だったが…
    携帯に便利だったが…
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「今後も旅行控えが続くと判断」

   交通新聞社は「JR時刻表」をはじめ複数の全国時刻表を販売している。最も大型の「JR時刻表」(B5判)の他に「全国小型時刻表」「コンパス時刻表」といったハンディタイプの時刻表も発売しており、旅行時に便利なアイテムだった。「全国小型時刻表」は前身の「総合時間表」以来、60年以上販売されてきたが、このほど21年8月号をもっての休刊となった。

   ツイッターでは「旅行に便利だった」「小型は使いやすかったから残念」といった惜しむ声があがった。J-CASTニュースが6月18日、交通新聞社に休刊理由を取材すると、「持ち運びができる大きさで、旅行で使っていただくことが多かったのですが、昨年の新型コロナウイルス感染拡大以降の旅行控えによる売上の低下があり、今後もこの旅行控えの状況が続く見通しであることから休刊の判断に至りました」と時刻表編集部は答えた。

   「JR時刻表」や「コンパス時刻表」は販売を継続するが、「コンパス時刻表」に比べ「全国小型時刻表」は、時刻表の章で一部の小駅の発着時刻が収録されていない。JR全駅の列車時刻を収録している「コンパス時刻表」の方が収録情報量は多く、旅行者の細かなニーズに応えられると言える。

   一方、ネット上の時刻検索サービスや乗り換え案内アプリの影響について、前出の編集部は「棲み分けができていましたので、休刊の直接の理由ではありません」としている。

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