「社会の良心に感謝しています」
河北新報の担当者によれば、賀井さんへの取材は、顔写真を掲載しない、本名を記載しないといった条件で実現した。その取材の中で、賀井さんの学校の先生が似顔絵を掲載することを提案してくれたのだという。河北新報は本人らの了解を得たうえで、賀井さんの似顔絵を掲載した。
紙面には、ボブヘアの女子高校生のイラストが掲載されている。やや重たげな前髪によって左目は少し隠れ、影がかかっている。一方で髪の分け目から覗く右目には、明るい光が差し込んでいる。
SNS上では「"友人が描いた賀井さんの似顔絵"かわいい」「友達のイラスト上手い」などと大好評だ。
こうしたSNS上での反響について、河北新報の担当者は驚いた後、こう述べた。
「プライバシーへの配慮が好評であったことは、こちらとしてもとても嬉しく存じます。社会の良心に感謝しています」
そして、ぜひ賀井さんの読者体験記を読んでほしいと訴えた。
賀井さんの読者体験記は、一ツ橋文芸教育振興会の公式サイト上に掲載された「入賞者発表冊子」から読むことができる。
暴力と恐怖の本質を考察 宮城の賀井さん、読書体験記で最高賞に https://t.co/SKhg0u0MPq
— 河北新報オンラインニュース (@kahoku_shimpo) June 16, 2021