駒澤大のオンライン授業で、教員が閲覧していた性的な画面が学生に共有されていたことが2021年6月16日、関係者への取材で分かった。
同大は「受講生の皆さまには、ご不快・ご不安な思いをおかけしたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「受講生のケアに努める」としている。
「画面がやばいです」「大丈夫かこれ」
授業に出席した複数の学生によれば、15日に行われた全学部・全学年向けの授業で事態は起きた。講師がパソコンで閲覧していた海外のアダルトサイトが、出席した約90人に共有された。休憩として設けられた約5分間の間に表示された。
学生から提供された画面の録画映像を確認すると、実際にアダルト動画も再生されていた。出席者のメッセージ欄には「画面がやばいです」「大丈夫かこれ」との指摘が相次いでおり、複数人が退出していた。
講師からは授業後に「パソコンの不具合でした」との旨の説明があったという。
学生の一人は「真面目に授業を受けているのに、アダルトサイトの画面が共有された事に憤りを感じました。正直、今後この講師の授業を受けたいとは思いません。早く説明や謝罪が欲しいです」と怒りをにじませた。
「ふと魔が差した」
講師は16日に、出席した学生に「休憩時間中の不適切な出来事について、お詫びしなければなりません」とメールで謝罪した。
「不適切なWebサイトにアクセスし、それが出席者の皆さんの目に触れました。受講生の皆さんに、精神的な不快感を生みだしてしまいました。講師としてあるまじきことと赤面の至りです。オーバーワークの中で疲労が積み重なる中で、ふと魔が差したものですが、言い訳にはなりません。ついてはこのまま授業を継続することはできません。ついては連絡をおまちください」
大学広報課に16日、取材を申し込むと、同日にウェブサイトで「オンライン授業中に当該授業を担当する非常勤講師により、不適切なWebサイト画面が受講生に共有されたとの事実を確認しました」と声明を発表し、 「教育に携わる者として、軽率かつ不誠実な行為であり、あってはならないことです。受講生の皆さまには、ご不快・ご不安な思いをおかけしたことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
次の授業は代講とし、問題の講師は「事実確認の上、学内の諸規程に基づき、厳正な処分をいたします」としている。
「本学では、この度の問題を大変重く受け止め、受講生のケアに努めるとともに、今一度オンライン授業およびモラルに関して、一層の周知徹底、再発防止に真摯に取り組んで参ります」