なぜ、鍵アカの動画が流出するのか?
形を変えつつも時代を超えて発生し続けるバイトテロだが、2021年に入ってから目につくのは、閲覧者が限定されている「鍵付きアカウント」で公開されていた動画が流出し、大騒動に発展するという例だ。これに対して井上氏は、原因は2つあると指摘した。
「1つは、『鍵アカ』の中にネット上だけの知り合いを入れてしまっているというパターンです。実際の知り合いでなければ、バイトテロの動画に気付いた際に、『面白いから自分の知り合いに教えてしまおう』などと安易に考えがちであり、その結果、『知り合い』しかいないはずの鍵アカが原因でバイトテロが発覚してしまうのです」
「もう1つは、本当の知り合いが動画データをコピーして第3者に提供してしまうという例です。鍵アカの中での動画公開であってもそのデータをコピーする方法は存在している以上、本当の知り合いからの漏洩も発生してしまうのです。それは、動画投稿者を陥れようなどと考えているとは限らず、ふとした瞬間にその知り合いが第3者にバイトテロの動画を見せてしまい、そのデータを要求された際に、面白いからとの理由で『悪意なく』データを提供してしまうのです」
最後に、最近では「Tik Tok」によるバイトテロも起きているわけだが、今後、「TikTok」がバイトテロの主流になる可能性はあるのだろうか。
「TikTokを見てみると、実に『自由』な投稿が多く、若い人にとっての『楽園』になっています。ですので、現在はインスタグラムのストーリーズが主流であっても、バイトテロのトレンドがTik Tokに移るということは、いつ起きてもおかしくない状況です。そのようなことが起きた際には、バイトテロの別名が『バカトック』になってしまうかもしれません」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)