JOC理事の山口氏「アンフェア」指摘
今大会、日本代表が目標とする金メダルの数は史上最多となる30個だ。前回大会リオデジャネイロ五輪の金メダルは12個で、この2倍強を目標としている。日本オリンピック委員会(JOC)が18年6月に目標メダル数を設定した当時、目標達成は厳しいとの見方もあった。ところが、このコロナ禍で東京五輪を取り巻く状況が一変。日本代表の「優位性」が浮き彫りになってきた。
柔道の五輪メダリストでJOC理事の山口香氏は、米ニューズウィーク日本版のインタビュー(6月8日WEB配信)で、様々な制限の中での調整を強いられる海外代表選手と日本代表を比較した上で、「アンフェア(不公平)」を感じる人も出てくると指摘している。
山口氏は柔道を例に挙げ、練習パートナーが来日できないことが大きなハンデになると指摘。このような「アンフェア」な状況は柔道だけではなくその他の競技でもみられ、一方で日本代表は「通常の練習や準備をしてから本番を迎えることが出来る」としている。
実際、柔道は試合直前まで練習パートナーを必要とし、減量を強いられる競技のため最後の調整が試合の行方を大きく左右する。体重制限のあるレスリングやボクシングなども同様で、海外の代表選手が「アンフェア」と感じるケースが出てくるかもしれない。