新型コロナウイルス感染拡大の影響による巣ごもり需要を追い風に、「ラジコン」の人気が高まりを見せている。
縮小傾向にあったRCカー(ラジオコントロールカー=ラジコン)モデル市場が「復活」したきっかけとは? 最大手メーカーの1社、タミヤ(静岡市)に取材した。
会長「生産が間に合わない」
模型自動車を遠隔コントロールして遊ぶRCカーは大人から子供まで楽しめる。大人でも元中日ドラゴンズ投手の山本昌氏のような熱烈なプレイヤーもいるが、1980年代には一大ブームが起こったものの、以後プレイヤーの高齢化などにともない縮小傾向にあった。
それが新型コロナの拡大以前に比べると需要が高まっていると株式会社タミヤ広報室の担当者は説明する。
「ステイホーム期間の長期化によりRCカーをはじめホビー製品全般の需要がコロナ以前よりも高まっています」
人気を裏付ける要素の1つとして、同社のRC関連のSNSアカウントのフォロワーが大幅に増加していることを挙げた。
ツイッター上でRCカー関係の情報を発信する「Tamiya RC Models(@TAMIYAGP_STAFF)」(2010年6月開設)アカウントのフォロワー数は過去1年間で約6000から1万2600に倍増、YouTubeのチャンネル登録者数も約7万から13万と大幅に増えた。
会長の田宮俊作氏が「生産が間に合わず、世界的に商品が足りない」と語っていた(朝日新聞2020年12月27日配信記事より)ことを裏付けるように、確かな盛況ぶりがうかがえる。