漫画家の高橋留美子さんが2021年6月9日、作中の恋愛関係を描写するために「大切にしていること」をツイッターで明かし、ラブコメの名手ならではの内容に反響があがった。
高橋さんは1日にツイッターの公式アカウントを開設し、様々な読者の質問に答えている。
「『好き』と言ってしまうと物語が終わってしまう」
今回の読者からの質問は「先生の作品は主人公とヒロインの関係が毎回とてもお似合いだなあと思います。みんな『好き』とはっきり言い合わなくてもお互い両思いなのが伝わります。このような主人公とヒロインの『絆』を表現する上でのコツ、大切にしている事はありますか?」というもの。高橋さんの答えは、次の内容だった。
「私の感覚ですが、漫画において主人公とヒロインが互いに『好き』と言ってしまうとその瞬間、彼らの物語が終わってしまう印象があります。
ですから、大切なのは"言葉にしない事"です。
そうすると2人はすれ違い、勘違いをすると思います。
『目の前の相手が自分をどう思っているかわからない』
そんな時、たまに好きなのかなと思わせる出来事があるとたまらなく嬉しいですよね」
「2人は好き同士であると読者に気づいてもらう。
けれど、当の本人たちにはわからない仕掛けにする」
このすれ違ってしまう恋愛関係、「らんま1/2」の早乙女乱馬と天道あかね、「めぞん一刻」での五代裕作と音無響子のように、まさしく高橋さんのラブコメマンガで何度も繰り返されてきた光景である。
この投稿は6月11日13時時点で1万リツイート以上、3万5000以上の「いいね」がなされている。マンガ好きには「めっちゃわかる」ととても腑に落ちたようだ。特に象徴的なのが「うる星やつら」最終回の諸星あたるとラムのセリフだったようで、「(『うる星やつら』の)あたるとラムの関係がいちばん好きです」など、この2人の関係を挙げて言及するファンのリプライや引用が多かった。
[毎日19時アップ]高橋留美子先生Q&Aその9(再掲載)
— 高橋留美子情報 (@rumicworld1010) June 9, 2021
先生の作品は主人公とヒロインの関係が毎回とてもお似合いだなあと思います。みんな「好き」とはっきり言い合わなくてもお互い両思いなのが伝わります。このような主人公とヒロインの「絆」を表現する上でのコツ、大切にしている事はありますか? pic.twitter.com/FOSFK2bKMM