販売を委託した丸井を通じて、保健所へ調査を依頼
パンの販売を中止したことについて、東証マザーズ上場のゲーム運営会社「coly」の管理部長は6月10日、J-CASTニュースの取材に対し、ツイッター上でカビが生えていたとの報告がいくつかあったことを認めた。
なぜそのことに触れなかったのかについては、こう説明した。
「事実確認をしたうえでないと、いたずらに不安を煽ることにもなりかねないので、不確定な情報は流せないと考えました」
パンにカビが生えていたとの情報は、8日に把握したというが、事実がはっきりしないため対応が難しく、万一に備え9日になって販売中止に踏み切ったとした。
同社には、食べてお腹が痛くなったといった報告のほか、イベントの管理体制への意見など、数件の連絡が来ているという。
販売を委託した丸井を通じて、管理体制に問題がなかったか8日に保健所へ調査を依頼したとし、今後は保健所の指導になるとしている。
パンの消費期限は、梅雨の季節を考えて、通常より短くしたという。添加物を入れていないため、高温・多湿を避けて保存し、早めに食べるようボックスに注意書きを入れていたともしている。
パンの回収については、丸井がツイートで問い合わせるよう呼びかけているとだけ説明し、医療費などを負担するかどうかは、現段階では決めておらず、問い合わせに真摯に対応すると話している。
丸井グループの広報室は10日、取材に対し、アニメ事業部が事実の確認を進めているとし、確認が取れ次第、有楽町マルイの公式サイトで説明すると答えた。
パン業者の製造所がある品川区保健所の生活衛生課長は同日、製造所の担当者が丸井と相談して、この日のうちに来たことを取材に明らかにした。
「ツイッターで写真を見たが、現物はまだ手元に届いていないと説明していました。パンの焦げのようにも見え、カビかどうかは確認できていないとのことです。異物混入などは製造者の責任で、製造者が検査機関に出して調べてもらうことになると思います」
保健所では、11日にパンの製造所に行き、衛生管理の基準を守っているか確認するとした。その場で問題が見つかれば指導するといい、検査結果が出て相談に来たら改めて対応したいとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)