不安視される中継ぎの「勤続疲労」
この日は先発の今村に始まり、畠、鍵谷、大江、高梨、中川、桜井、戸根、ビエイラがマウンドに上がった。ベンチの想定外だったのは中川の乱調だろう。中川はこの日がリーグトップタイの30試合目(チームは59試合目)の登板で「勤続疲労」が不安視されていた。そのなかで2点を守り切れず8回途中で降板した。
今季、原辰徳監督(62)は中盤から終盤にかけて細かい継投でしのぐケースが多くみられる。先発投手の見切りも早く、その分、中継ぎ陣に負担がかかっている。また、勝負どころでは積極的にワンポイント起用し、惜しむことなく投手陣をつぎ込んできた。
巨人は今季10度目のドローとなったが、ここ2試合は連続して9回に同点に追いつかれている。6月1日の西武戦は9回に3点を奪われ、3日の西武戦でも9回に2点差を追いつかれ引き分けに終わっている。そしてこの日はベンチの信頼が大きい中川が打たれ試合をひっくり返された。
原監督の「マシンガン継投」についてプロ野球関係者は「原監督は気前よく投手を使いすぎている」と指摘し、「ベンチの中のことは分かりませんが、投手コーチはこのような投手起用に疑問を感じないのかと思います。このままでは中継ぎ陣が夏まで持つか分からない。中川も相当疲労がたまっていると思います」と語った。
6月8日時点で首位・阪神との差は4ゲームで、3位ヤクルトは2ゲーム差に迫っている。首位奪回に向けて原巨人の踏ん張りどころだ。