諫山創さんの大人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の最終巻が2021年6月9日に発売された。
これを記念して、9日の朝日新聞朝刊に掲載された広告が、ファンの注目を集めている。講談社の発表によれば、その内容は「『進撃の巨人』最終34巻の内容を告知する1ページ漫画」というのだが...。
「やっぱ、『進撃の巨人』には予告漫画がないとね」
朝刊には、「一瞬日本に転生した上で死んで異世界転生したオレは過小評価されるけどちょっと巨人化してみたら一斉に手のひら返しでみんなからチヤホヤされた件」という漫画が掲載された。
主人公・エレンが、巨人のいる世界から日本社会に転生するもトラックにはねられ、RPGで描かれるような異世界に転生するという内容で、まるでライトノベルの「異世界転生」ジャンルのような超展開である。
同作が掲載されていた別冊少年マガジン公式ツイッターアカウントは「やっぱ、『進撃の巨人』には予告漫画がないとね」と、意味ありげに宣伝している。
これを受けてツイッター上では、単行本を読んでないと思われるユーザーからこんな声が上がった。
「進撃の巨人完結したなら読もうかな??!途中までしか読んでないけど異世界転生ものになったの???(情弱)」
「朝刊に進撃の巨人の広告が出てたが最初の方しか読んでないのでマジなのか何なのかわからん」
講談社はこの広告について「『進撃の巨人』の単行本を読んだことがある読者の皆様には"ピンッ"とくる演出で、単行本の巻末で諫山先生が続けてきた予告漫画の集大成とも言える内容」だと発表している。
「まさか新聞で進撃が嘘予告をするとは思わなかったよ」
実はこの広告漫画、ファンの間ではお馴染みの「嘘予告」と呼ばれるものである。「進撃の巨人」単行本の巻末で何度も披露されており、「特に理由のない暴力がライナーを襲う!」「腹筋系アイドル」など本編の内容とはかけ離れた予告をしてきていた。
そのために単行本読者の間からは「まさか新聞で進撃が嘘予告をするとは思わなかったよ」「進撃、新聞にいつもの嘘予告載せたのかよw」といった声が上がった。中には、「異世界進撃ちょっと見たいかもしれない」「むしろこの内容で続き読みたい」と熱望する声もあった。
最終巻で恒例の「嘘予告」を掲載することはできなかったが、朝刊で読者の期待にこたえた形だ。講談社は発表で、この広告は諫山さんによる描き下ろしで、今まで支えてくれたファンへの感謝の気持ちを込めて掲載したとしている。
「最終巻が今回の広告通りの展開になるかどうか、朝日新聞の広告と最終巻を見比べていただけたら嬉しいです」
『 #進撃の巨人 』最終巻でエレンが異世界転生⁉
— 別冊少年マガジン【公式】 (@BETSUMAGAnews) June 8, 2021
朝日新聞 朝刊にて「最終巻予告」掲載
諫山先生の描き下ろしです
やっぱ、『進撃の巨人』には予告漫画がないとね pic.twitter.com/eew75ydbW3