200人規模BBQで大量ゴミ放置...参加DJ釈明「豪雨で撤収終わらず」 県「先手の動きしないとダメ」

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   埼玉県川越市内の入間川河川敷で200人規模の音楽イベントを行ったグループが、バーベキュー後に大量のゴミなどを放置し、インターネット上で騒ぎになった。ゴミなどは、イベント開催側が清掃業者を呼んで2日後に回収した。

   当日参加したDJのブログ内容などからゴミ放置が分かり、このDJは、「豪雨ですぐに回収できなかった」などと釈明した。河川敷を管理する県は、「天気を予測して、先手の動きをしないとダメ」だと指摘している。

  • 大量に放置されたゴミなど(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)
    大量に放置されたゴミなど(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)
  • イスなども放置されていた(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)
    イスなども放置されていた(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)
  • 大量に放置されたゴミなど(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)
  • イスなども放置されていた(写真は、しもしも@stdxxsEDYRwfr9jさん提供)

参加DJは「不法投棄ではない」と強調

   工事などに使われる赤いパイロンがいくつか置かれた中で、ゴミが入った多数のビニール袋や段ボール箱、バーベキュー用のコンロやイスまで放置されている。

   これらの写真は、2021年5月31日にツイッターで投稿された。場所は、入間川にかかる八瀬大橋の下で、ゴミの多さに注目が集まり、4000件以上もリツイートされるほど波紋が広がった。

   そして、この日のうちに、前日30日にダンス音楽を流すレイブと呼ばれる音楽イベントを大音量を出して行ったグループではないかと指摘された。このグループに参加した50代のDJ男性が、自らのブログやSNSにイベントの写真をいくつか投稿しており(後に一部削除)、その写真にあるバーベキューコンロの形などから特定が進んだ。

   すると、このDJは6月1日のブログで、バーベキューの終了時に危険なレベルの集中豪雨があって撤収が終わらず、DJとは別にいる主催者が同日中に清掃業者を手配して回収すると説明した。そのうえで、不法投棄ではないと強調した。

   とはいえ、イベント翌日の5月31日には、グループは、ゴミなどの回収に現れず、県の川越県土整備事務所の職員やボランティアの人たちが片づけをした。ボランティアに加わったという人は、ツイッターで、ゴミは2トントラック1杯分にもなったと報告していた。

当日はゴミ箱を設置し、回収できるトラックもあったと説明

   川越県土整備事務所に6月8日に取材して聞いたところでは、バーベキューをしたグループは、5月31日に業者の手配がつかず6月1日になってゴミを回収させたが、それまでにバーベキューの一部備品が何者かに盗まれていたという。業者は、ボランティアらがまとめたゴミを主に回収し、周辺に散乱していたゴミは、職員やボランティアらが片付けた。

   前出のDJは、5日までに改めてブログで状況を報告し、バーベキュー当日は、ゴミ箱を設置し、回収できるトラックもあったと説明した。豪雨に見舞われて、荷物とゴミをまとめ、パイロンで分かるようにしたとも述べた。そして、イベントの主催者が、ゴミの回収が1日遅れたことによる始末書を県の整備事務所に出して、今回のことは終了したとしている。

   一方、イベントでは、新型コロナウイルス感染拡大の中でマスクをしていない人も多く、密の状態も見られたことにも疑問が出ている。

   DJの機材などをサポートしているinMusic Japanは2日、ブランドの公式ツイッターでDJが地域住民などに不快な思いをさせ迷惑をかけたとしてお詫び文を出し、本人と話し合ってサポートを終了したと発表した。

   同社のマーケティング担当者は8日、J-CASTニュースの取材に対し、その理由を次のように説明した。

「ゴミの問題のほか、世間が自粛している中で誤解を呼ぶ行動をしたと判断しました。確かに、感染に気を付けながらのライブは容認していますが、今回は逸脱しています。参加者がマスクをしていない画像をアップしたり、密になることに配慮していなかったりしたからです。主催に近い立場にいたため、容認できないと考えました」

埼玉県「天気を予測して、先手の動きをしないとダメ」

   前出の川越県土整備事務所の管理担当は取材に対し、音楽イベントの主催者を呼び出して口頭で注意したうえで、始末書に準じる顛末書を書かせたことを明らかにした。

「集中豪雨で川の水位が上がる危険があったので、怖くてその場を離れたとのことでした。そして、いつまでも近くにいるわけにいかないと考えて、ゴミなどを放置したとの説明でした。確かに、大雨で酌量の余地はありますが、当時は注意報も出ていましたので、天気を予測して、先手の動きをしないとダメですね。そうすれば、ゴミが散乱しないようにまとめることができたはずです。パイロンも、当日は重ねてあっただけで、ゴミなどを囲ったのは職員やボランティアの方たちです。顛末書では、ゴミを放置するようなことをもうしませんと反省の文を書いてもらっています」

   整備事務所では、河川敷は、自由に使用できるものの、コロナ禍なのでバーベキューは自粛して下さいと呼びかけており、主催者にも今後は自粛するように促したという。

   主催者は、千葉県内の自営業者とみられているが、整備事務所では、イベントの運営は複数で行っていたのではないかとしている。参加者は、200人ぐらいいたという。

   警察とも連絡を取っているというが、マナーの問題で不法投棄などの事件性はないという。川越署は8日、ゴミ放置などについて大きな問題にはなっていないと取材に答えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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