ファミリーマートの店員らが店のモニターで女性の胸をのぞくような様子を映した動画がネット上に投稿され、物議を醸している。店の天井にある防犯カメラに映った女性客の様子を見ていたのではないかとみられている。
動画のアカウントは、すでに削除されているが、ネット上では、これでは安心してコンビニに行けないとの声も出ている。この騒ぎを受けて、ファミマは、大阪市内の店舗で実際にあったことを認め、「不適切な行為で誠に遺憾であり、厳正に対処したい」と説明した。
「この子が1万円出したときに、今も見えてるよ」
店のバックヤードに置かれた机の上にモニターがあり、男性店員2人がそれを凝視している。
モニターには、店員がレジで女性客に対応しているような様子が映る。「この子が1万円出したときに、今も乳輪見えてるよ」。モニター前の店員の1人が、女性客がかがんだことで胸が見えたとしてこう言い、もう1人と顔を合わせて笑った。
1人はあごマスクをして、タバコを吸っていた。もう1人はマスクなしだった。
これは、動画アプリ「Tik Tok」に投稿された12秒間の映像の内容だ。現場には、少なくとも3人おり、うち1人が動画を撮っており、店員らの顔も映っている。
動画については、ユーチューバーが2021年6月5日、自らのチャンネルで取り上げ、80万回以上も再生されるほど反響を呼んだ。
動画を視聴したユーザーらからは、「これではコンビニに安心して行けない」「買い物をしただけで性の対象にされるのは無理」といった声が寄せられた。この店員らを知っているという人からユーチューバーに電話が来て、大阪の店舗だと報告され、ユーチューバーが店に電話して問いただす場面もあった。
ファミマ「処分などを含めて厳正に対処したい」
動画を投稿したTik Tokのアカウントは、すでに削除されており、モニター前の店員1人のアカウントだというインスタグラムも話題になり、このアカウントもその後削除された。
ネット上では、ファミマ本社に動画や店舗の情報を伝えようとする動きも見られる。
ファミリーマートの広報部は6月7日、J-CASTニュースの取材に対し、動画は、3月中に大阪市内の店舗で撮影され、6月3日にTik Tokに投稿されたと明かした。社内調査を行って、4日に状況を把握したという。
撮影者も含めて3人は、同社の店員だとした。Tik Tokに動画を投稿したのも、店員かについては、調査中のため答えられないとしている。
モニターに映ったのが店の防犯カメラの映像かどうかについても、調査中のため答えられないという。防犯カメラの映像は、一定期間録画しているといい、店員が見られるかについては、店の状況で異なるとした。
店員の1人だとされたインスタにも、動画が一時投稿されていたとの情報もあるが、同社では調査中だとしている。
店員が店内にいるときは、マスクを着用するよう指示しており、タバコは原則として禁止だという。
動画の内容については、「このような不適切な行為があったことは、誠に遺憾であり、処分などを含めて厳正に対処したいと考えています。全店的に指導・教育して再発防止に努めたい」と話している。3人の現在の状況については、説明を差し控えたいとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)