プロ野球の巨人・小林誠司捕手(32)の「鬼肩」にG党が歓喜した。
巨人は2021年6月6日、東京ドームで日ハムと対戦し、小林が今季初めてスタメン出場した。右肘の違和感で離脱していた先発・菅野智之(31)が5月7日のヤクルト戦以来の実践復帰し「スガコバ」コンビが復活。チームは2-4で敗れたものの、小林が持ち前の強肩で存在感をアピールした。
「サニブラウンに勝った男」は刺せなかったが...
見せ場は初回に訪れた。菅野が先頭・五十幡亮汰(22)にライト前に運ばれ無死1塁となった。
五十幡は中学時代に陸上のサニブラウン・ハキーム選手(元男子100メートル日本記録保持者)に勝って全国を制した経験を持つ俊足選手だ。「サニブラウンに勝った男」の愛称でも知られる。
そんな五十幡は今季、8度盗塁を試みて7つの盗塁を記録。日ハムベンチが仕掛けてくるか、小林は阻止できるか。試合開始早々に早くもドームがヒートアップした。
打席の渡邉諒(26)は初球にバントの構えを見せるもストライクを見逃した。続く2球目はインコースに外れカウント1-1。菅野が投じた3球目に五十幡がスタートを切った。小林は素早く2塁に送球し、微妙なタイミングながら判定はアウト。塁上の五十幡は両腕を広げ「セーフ」をアピールした。
この判定を巡り日ハム・栗山英樹監督(60)がリクエストを要求。リプレー検証の結果、判定が覆りセーフとなり五十幡の盗塁が記録された。
31歳ラストゲームで「スガコバ」復活
結果、小林は五十幡を刺すことが出来なかったが、今季初スタメンマスクで「鬼肩」を披露した小林にツイッターではG党から歓喜の声が上がった。6月7日に32歳の誕生日を控え、31歳のラストゲームで「スガコバ」が復活したこともあって感慨深いものがあったようだ。
ツイッターでは「久々のスガコバがみれてうれしい」「小林の強肩は鳥肌もの」「小林の肩は安定感がある」などの声が上がった。一方で小林が6月2日に1軍昇格した後、トレードの話題に触れるメディアが見られたが、ファンからは「もううんざり」との声が上がっていた。
この日は菅野の降板に合わせて「お役御免」となり、6回から大城卓三(28)がマスクを被った。今季巨人の捕手の座は大城、炭谷、小林、岸田ら4選手で争われ、小林はようやくスタートラインに立ったところだ。かつての正捕手が再びその座を取り戻すことが出来るか。小林の「鬼肩」は健在だ。