ANAホノルル線「超大型機」復活のなぜ コロナ禍でもじわり需要増...広報に聞いたその背景

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ZIPAIRは駐在員など念頭に「年に何度も行き来する方に新たな選択肢」

   日本航空(JAL)傘下の中長距離格安航空会社(LCC)のZIPAIR(ジップエア)も、ホノルル線の需要回復を見越して、7月21日(成田発)から10月28日(ホノルル発)にかけて、週1往復させる。ただ、想定している需要はANAと若干異なるようだ。

   ZIPAIRがホノルル便を運航するのは、20年12月~21年1月にかけて臨時便を13往復させて以来、約半年ぶり。前回は貨物需要が見込める日を中心に運航日を設定しており、今回も貨物需要がホノルル便運航のひとつの理由になっている。

   ZIPAIRによると、臨時便の運航が終わった2月以降も運航の要望が多く寄せられたといい、運航を決めた理由として(1)引き続き東南アジア・日本=米国間の貨物需要が高い(2)コロナ禍でも潜在的な生活需要や留学に伴う渡航需要があり、多様なお客さまにお求めやすい価格帯での選択肢を提供する意義がある(3)両国のワクチン接種が進んでおり、秋ごろにはかなり状況が改善すると期待される、という3点を挙げた。

   想定される客層については

「留学生や駐在員の一時帰国や家族の訪問、ハワイにも居宅がある方など、年に何度も行き来する方に新たな選択肢としてお選びいただきたいと考えています」

と説明。観光客以外の層に、比較的安価に乗れるLCCという選択肢を提供したい考えだ。

   ハワイ州観光局のまとめによると、19年~20年2月までは、ハワイを訪れる人の数は過去最高水準だったが、20年3月以降はコロナ禍で激減している。具体的には、19年4月にハワイを訪れた人は84万9397人いたが、20年4月には4564人に。それが21年4月には48万4071人まで回復した。「コロナ前」の19年4月と比べて57.0%の水準だ。

   地域別に「19年4月→20年4月→21年4月」の推移を見ると、米本土から来る人は「54万8058人→4245人→47万1336人」。コロナ前の86.0%の水準にまで回復している。対して日本から来る人の推移は「11万9492人→13人→1367人」。コロナ前の1.1%に過ぎない。米国内の移動はかなり回復しているのに対して、国境を越えた往来は依然として厳しい状態が続いている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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