プロ野球の西武がリクエストに失敗し、勝利を逃した。
西武は2021年6月3日、東京ドームで巨人と対戦し4-4で引き分けた。9回2死同点の場面で2塁のクロスプレーの判定を巡り西武がリクエストを要求。リプレー検証の結果アウトの判定は覆らず、西武は逆転の機会を逃した。
リクエスト成功ならば逆転も...
2点ビハインドで迎えた最終9回、西武は2死満塁から栗山巧(37)の2点タイムリーで同点に追いついた。なおも走者を1、3塁に置きチャンスは続く。一打逆転の場面で4番・山川穂高(29)が入り、東京ドームの興奮は最高潮に達した。
山川は畠世周(27)の4球目を叩き打球は三遊間へ転がった。これを遊撃手・若林晃弘(27)が逆シングルでキャッチし素早く2塁に送球。1塁走者・熊代聖人(32)が2塁にスライディングし塁上で両腕を広げてセーフをアピールするも判定はアウト。ここですかさず西武ベンチが動いた。
西武の辻発彦監督(62)がリクエストを要求し審判団によるリプレー検証が行われた。ショートゴロの間に3塁走者がホームに生還していたためリクエスト成功ならば逆転。失敗ならば同点で最後の攻撃を終えるだけに判定結果に注目が集まったが、判定は覆らなかった。
カメラワーク、機材の充実を求める声も
際どいタイミングの判定を巡り、SNSではファンの意見が割れ紛糾した。ツイッターでは「タイミング的には完全にセーフだろ」「映像を見返すとアウトにもみえる」などの意見が見られ、「審判の肉眼では限界がある」と、カメラワークや機材設備の充実を求める声も上がった。
この日は、19年オフに巨人から西武に移籍した内海哲也(39)が先発のマウンドに上がり、G党の注目を集めた一戦だった。その内海は2回5安打3失点で降板するも、終盤の打線の援護で勝敗は付かなかった。
チームは巨人をあと一歩のところまで追い詰めながらもリクエストの失敗に泣き無念のドロー。セ・パ交流戦では1勝3敗3分けで最下位に沈んでいる。