米メジャーリーグのジャイアンツ傘下3Aサクラメントの山口俊投手(33)が2021年6月2日(日本時間3日)、インスタグラムで帰国を決断したことを報告した。
山口は19年オフにポスティングシステムで巨人からブルージェイズに移籍。ブルージェイズではリリーフとして起用され、17試合に登板して2勝4敗、防御率は8.06。今年2月にブルージェイズを戦力外となりジャイアンツとマイナー契約を結び、3Aで5試合に登板して0勝3敗、防御率6.17の成績だった。
山口「日本に帰国することを決断しました」
山口はインスタグラムで「日本に帰国することを決断しました」とファンに向けて報告し、「夢を追ってメジャーに挑戦しましたが、力及ばずシーズン途中での帰国となります」と胸中を明かした。
今後は日本球界復帰を目指すことになり、その移籍先が注目される。有力視されるのが、古巣となる巨人で山口獲得に乗り出す可能性は高いとみられる。
巨人はエース菅野智之(31)が右肘の違和感で離脱しており、先発ローテーションに入っていた畠世周(27)は現在、中継ぎに回っている。ローテ定着が期待されていた今村信貴(27)は5月24日に出場選手登録を抹消。先発陣の台所事情は苦しく、即戦力として期待できる山口の復帰が望まれる。
G党「平内の11番は奪われてしまうのか」
先発陣が手薄となっているチーム事情から巨人は山口の獲得に乗り出すとみられるが、3Aでも結果を残せなかった33歳のベテランに対するG党の反応は冷静だ。ツイッターでは「自前で若手を育ててほしい」とのコメントもみられ、若手の育成を望む声はいまだ根強い。
6月2日の西武戦ではホープの横川凱(20)が先発マウンドに上がったが、3回55球で降板。原辰徳監督(62)は5安打2失点の横川に見切りをつけ、4回から継投に入った。横川の早期降板にG党から不満の声がもれ、ここでも「若手育成」を訴える声が上がった。
また、山口が巨人に復帰した際の背番号に関してもG党から不安の声が上がっている。巨人時代に山口が背負っていた「11」は現在、ドラ1ルーキー・平内龍太(22)が付けており、ツイッターでは「平内の11番は奪われてしまうのか」との声が上がっている。
巨人はセ・パ交流戦8試合で4勝3敗1分けとし、リーグでは首位阪神と4ゲーム差の2位につけている。中盤戦に向けて投手力強化が課題となる巨人。果たして山口の巨人復帰はあるのか。山口は自身のインスタグラムで「明日からは心機一転、新たなチームとのご縁を探し、期待して下さっていたファンの皆さんに頼もしい姿を見せれるように精進いたします」と締めくくっている。