「寝る」で長寿だった水木しげる・やなせたかし
ハードワークな漫画家の中で長寿だったのが故・水木しげるさん(1922~2015)と故・やなせたかしさん(1919~2013)。2人とも長寿の秘訣に「睡眠」を挙げている。
子どものころからよく寝る体質だったという水木さんは、どんなに忙しくても徹夜は1日までと習慣づけており、晩年も朝寝や昼寝が習慣であったという。短編マンガ「睡眠のチカラ」では徹夜自慢をする手塚治虫さんと石ノ森章太郎さんに向けて睡眠の大切さを説くシーンがある。
漫画家としての大成は50代以降と遅咲きだったやなせさんだが、当時既に売れっ子マンガ家だった手塚さんのハードな仕事ぶりに驚愕したことを、糸井重里氏との対談記事(13年8月「ほぼ日刊イトイ新聞」掲載)で回想している。
また高橋さんとほぼ同時期から活躍してきた秋元治さんは、スタッフの分業制を徹底、自身も徹夜をしないスケジュール管理で「こちら葛飾区亀有公園前派出所」などの長期連載を実現した、と自著「秋本治の仕事術 『こち亀』作者が40年間休まず週刊連載を続けられた理由』」で明かしている。
睡眠は体調管理の一要素にすぎないし、前述の超人的なスケジュールでも30年以上大きな休業期間もなくマンガを描き続けてきた高橋さんには脱帽するばかりだが、当然全ての漫画家に通用するとは限らない。どのクリエイターも身体に無理をせず活躍していってほしいものだ。
(J-CASTニュース編集部 大宮 高史)
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