「とっとと帰れ!」大声で叫ぶノーマスク集団 京都・鴨川見回り職員への「罵声動画」が物議

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   京都市内の鴨川河川敷で路上飲酒をしないよう見回り活動をしていた京都府などの職員に、「コロナは茶番」などと訴えるノーマスクの人たちが罵声を浴びせる様子を収めた動画がツイッターに投稿されて物議を醸している。

   見回りには、5人ほどの男性職員と警察官2人がおり、職員らは、マスクをしていない男女2人に何か声をかける。すると、男性は、反発したように大声で叫び始めて...。

  • マスク着用を求められたというが…(写真はイメージ)
    マスク着用を求められたというが…(写真はイメージ)
  • マスク着用を求められたというが…(写真はイメージ)

「コロナの存在証明を出してから文句言え!」

   15人以上はいたグループは、河川敷の草の上でシートを広げて、ピクニックらしきことをしていた。

   この動画は、グループの1人だというツイッターユーザーが2021年5月30日に投稿した。

   それを見ると、見回りの職員らがグループの近くに寄って、手にしたチラシを示すと、グループから「出て行け!」「とっとと帰れ!」と声がかかった。「マスク差別許すな」「ワクチン危険」などと印刷されたプラカードを多数持っており、職員らには、声を張り上げてこんな主張を繰り返した。

「根拠のない感染症対策押し付けないで下さーい」
「あなたたちのやってることは、人権侵害ですよー」
「コロナの存在証明を出してから文句言え!」

   職員らはその後、グループを横目で見ながら、その脇を通り過ぎて行った。

   この動画は、ツイッターで転載されて話題になった。ノーマスクのグループを応援する声もあるが、「何で怒鳴って威嚇する必要があるんだろう」と疑問や批判が次々に寄せられている。動画を投稿したアカウントはその後、非公開設定になった。

   他にグループに参加したというユーザーが複数おり、そのユーザーらがツイッターに投稿した情報によると、職員らは、グループに対して、マスク着用を求めたり、マスクなしで会話したりしないよう求めたが、グループは、先のような理由で抗議したという。この日は、市内をデモ行進した後、河川敷で打ち上げをしたともした。

京都府や京都市「トラブルなどは聞いていない」

   ノーマスクのグループについて、京都府の危機管理官付理事は5月31日、J-CASTニュースの取材に対し、職員らが見かけたものの、トラブルなどは聞いていないと説明した。

   動画では、シート上にペットボトル入りの飲み物がいくつか見られたが、理事は、お酒を飲んだり物を食べたりしていたとは聞いていないとした。グループが人権侵害だなどと主張したことについては、「状況が分かりませんので、何とも言いようがないです」と話した。

   府では、集団で路上飲酒するとコロナ感染のリスクがあるとして、緊急事態宣言直後の4月26日からの見回り活動で飲酒を控えるよう声掛けをしている。30日も、府や京都市の職員、府警の警察官計十数人が18時から20時まで、四条―出町地区を歩いた。

   府や市などの腕章をして、路上飲酒を控えるよう呼びかけるチラシを声掛けした人たちに渡したそうだ。

   京都市の危機管理課長も31日、「大きなトラブルがあれば報告がありますので、そうなっていないと思います」と取材に話した。

   見回り活動では、路上での飲酒や会食について、30日までに421グループ、計1600人に声掛けしたと明かした。それに応じて協力する若者らも多いとしたが、中には、「回ってきたところで、言うこと聞くわけないやろ!」と酔っぱらって怒鳴ったり、「公務員は給料減っていないのに、民間人に協力依頼するのはおかしい」と抗議したりする人もいたという。また、条例違反になる火を使ったバーベキューを河川敷でするグループもいたとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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