SixTONESジェシーが演じる「ジョージ2世」どんな王? 初主演舞台で話題、その生涯を振り返る

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   アイドルグループ「SixTONES」のジェシーさんが2021年8月から東京・京都で上演される舞台「スタンディングオベーション」で舞台初主演を務めることが決まっており、5月26日にはメインキャストとビジュアルも解禁された。

   秋元康氏が企画・原作を手掛けたこの舞台は、イギリス王ジョージ2世が主人公の舞台「ジョージ二世」を上演中の劇場に殺人犯が紛れ込むという劇中劇スタイルのもの。ジェシーさんはジョージ2世を演じるが、モデルとなった史実のジョージ2世とは、どんな王だったか。

  • 「スタンディングオベーション」のキービジュアル
    「スタンディングオベーション」のキービジュアル
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ドイツ生まれのイギリス王、父との不和

   イギリス王ジョージ2世(1683~1760)は、1727年に即位するが、もとはイギリス生まれではなかった。父のジョージ1世(1660~1727)ももとはドイツのハノーファー選帝侯という爵位にあり、ハノーファー周辺を選帝侯領として統治する小国の主にすぎなかった。

   1714年にイギリスで当時のスチュアート王家が断絶すると、スチュアート家の血を引くジョージ1世に白羽の矢が立つ。といってもジョージ1世が約100年前のイギリス王ジェームズ1世の曾孫にあたるという遠い継承だった。

   父王のイギリス王即位に伴ってジョージ2世も渡英しイギリス王太子となるが、家庭は温和ではなかった。母のゾフィー・ドロテアとジョージ1世は不和で、父王はこの妃を1694年から32年間もドイツのアールデン城に軟禁してしまった。これはジョージ2世にも影響し、父を生涯憎んでいたと言われる。

スタンディングオベーションの発祥?

   ジョージ2世の在位は1727年から1760年まで30年以上に及んだが、父親とは不仲だったものの父に似て愛妾を多く持ち、国民からの人気は必ずしも高くなかった。むしろ美貌の王妃キャロラインの方が人気が高かったくらいである。

   ただし、内政では「君臨すれども統治せず」の議院内閣制が確立していたので安定が続いた。首相ウォルポールはジョージ2世に個人的に信頼されていたが、1741年に総選挙で敗れたため、王の引き留めを固辞して首相を辞任し、議会政治の影響力が強まった。

   文学・芸術も発展し、「ガリバー旅行記」の著者スウィフト、音楽家のヘンデルらが活躍したのもこの時代である。なおヘンデルもジョージ1世・2世と同じくドイツの生まれで、本名の「ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル」も英語読みすると「ジョージ・フレデリック・ハンデル」になる。

   そのヘンデルが作曲した代表曲「メサイア」がジョージ2世の御前で上演された時、王が感動のあまり立ち上がって拍手を送ったことが、スタンディングオベーションの発祥という伝説があり、今回のジェシーさん主演公演にも取り入れられている。

   史実のジョージ2世が即位したのは壮年になってからだが、「スタンディングオベーション」でのジョージ2世は老人のはずの王を若いイケメン俳優のジェシーさんが演じるという設定の、コメディタッチの舞台だ。

   公演は8月3日から29日まで東京・TBS赤坂ACTシアター、9月4日から7日まで京都・京都劇場で行われる。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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