紀伊國屋書店新宿本店(東京都新宿区)地下1階で営業する専門店街「紀伊國屋ビル名店街」の9店舗が、2021年7月15日で閉店する。ビルの耐震補強工事のためだ。
新宿の繁華街の中心にあり、カレーの有名店などが軒を連ねる名店街。ネット上では「悲しすぎる」「これはショックです...」と惜しむ声が広がっている。
サラサラカレーの「モンスナック」で有名
紀伊國屋書店新宿本店のビルにある「紀伊國屋ビル名店街」には、サラサラとした舌触りのカレーを提供することで知られる「モンスナック」など複数の飲食店が入居。新宿の繁華街を貫く地下街「メトロプロムナード」に直結し、多くの人で賑わいを見せてきた。
そうした中、ツイッター上では5月26日頃から、紀伊國屋書店のビルに張り紙が掲出されていたと話題になった。張り紙の内容は、地下1階に入居するほとんどの店舗が、ビルの耐震補強工事に伴い7月15日に閉店するというものだった。
閉店するのはモンスナックのほか、ファストフード「ファーストキッチン」、パスタ専門店「ジンジン」、うどん専門店「水山」など9店舗だ。工事の完了は22年度後半を予定。カレー専門店「CLOVE」は工事中も営業する。「新生の紀伊國屋ビル名店街につきましても、どうぞよろしくお願い申し上げます」とした。
名店街の今後について、紀伊國屋書店の広報担当者は27日、J-CASTニュースの取材に対し「工事終了後につきましては、各方面と調整して、社内で検討を進めて参ります」と回答した。
ツイッター上では「悲しすぎる」「これはショックです...」と閉店を惜しむ声が広がり、「モンスナックのカレー、昔よく食べたなあ」「水山には何度も行ったなぁ」と各店舗の思い出を語る人もいた。
名店街や書店、劇場が入居する「紀伊國屋ビルディング」は、モダニズム建築の旗手として知られる建築家・前川國男氏が設計し、1964年に竣工。2017年には東京都の選定歴史的建造物に選ばれ、19年から耐震補強工事が行われていた。