新型コロナウイルス感染拡大に伴い、緊急事態宣言が発令されている北海道。そうした中、HBC(北海道放送)は、2021年5月26日の新聞ラテ欄(番組情報欄)に「縦読み」のメッセージを掲載した。
「縦読み」があったのは、サッカーJ1・北海道コンサドーレ札幌(以下、コンサドーレ)の試合中継の番組紹介欄。内容はコロナの最前線で戦う人々を応援するもので、ツイッター上では「すごい!」「素敵やん」と話題を呼んでいる。
最下行とつなげて読むと...
北海道では5月21日に過去最多となる727人の感染者数を記録。その後も感染者数600人台の日が続き、病床のひっ迫が課題となっている。5月26日には、北海道が6月20日までの緊急事態宣言延長を政府に要請した。
そうした中、コンサドーレは26日19時から札幌ドームでサガン鳥栖と試合を開催。試合中継を行うHBCは、同日発売の北海道新聞朝刊のラテ欄で、選手の名前を挙げながら、以下のような文章を掲載した。
「▽注目は...個性派集団
従える宮沢に中盤の仕
事人深井&高嶺!くせ
者駒井快速小柏リーグ
の得点王ロペスも慢心
皆無▽赤黒の勝利願い
様々なコンサ応援企画
あり!HTに世永が踊
り石川直樹グッチー堀
が熱狂生配信も▽希望
と誇りを胸に今日も戦
う全道からのエールを」(改行は原文ママ)
この文章、左側だけを縦読みすると「従事者の皆様ありがとう」。そして一番下の行には「全道からのエールを」と書かれている。縦と横を「L字」に繋げて読むと、コロナの最前線で働く人々へのメッセージが浮かび上がってくるのだ。
縦読み「お家芸」のHBC
HBC公式ツイッターは、このラテ欄と同様の文章を26日に投稿している。ツイッターユーザーからは「凄い!」「素敵やん」と反響が寄せられ、「医療従事者の皆さまへありがとうございます!」「医療従事者の方への感謝を忘れずに、Jリーグを開催できることに感謝して応援しましょう!」と感謝の声も相次いだ。
J-CASTニュースが5月26日、HBCの広報担当者に取材すると、縦読みは同社のスポーツ部が考案・作成したもので、北海道新聞をはじめ、道内向けに販売されている新聞のラテ欄で見られるという。
実はHBC、スポーツ中継でのラテ欄縦読みは「お家芸」だ。広報担当者によると、はじめて「縦読み」を採用したのは10年6月6日、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの試合中継だった。その後もファイターズやコンサドーレの試合がある度に、チームを鼓舞するようなメッセージや「なぞかけ」「クイズ」といったユニークな縦読みも展開。20年5月には縦読みをプリントしたオリジナルTシャツまで販売している。
今回の縦読みに対しても「気合い入ってるなあ」「HBCさんの縦読みは毎回さすがなのだ」と、相変わらずの「職人ぶり」を評価する声が寄せられた。
きょう午後7時からは『北海道コンサドーレ札幌VSサガン鳥栖』生中継!「HBC公式YouTube」でコンサを応援するオンラインイベントもあるよ。スマホ片手にTV観戦で一緒に盛り上がろう! #タテ読み https://t.co/YY9j3kWm3n pic.twitter.com/40iAZboMp2
— HBC北海道放送公式アカウント (@HBChokkaido) May 26, 2021