第2週目に突入したNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」に対し、視聴者から不満の声が上がっている。
あるツイッターアカウントは「おかえりモネ、映像が綺麗なだけでつまらない」と、何やら不満げな様子のツイート。また、別のアカウントも「映像は綺麗だけどそれだけ...」と、やはり、「映像は綺麗だけど」とのフレーズを交えつつ、不満を述べているのだ。
「感情の起伏も少なくて、やや緩やかすぎるかもしれない」
同作は2021年5月17日に放送を開始。俳優の清原果耶さん(19)が演じる主人公・永浦百音(モネ)が社会人として成長する中で気象予報士を目指すようになるというストーリーで、作中には頻繁に「天気」の話題が盛り込まれているのが特徴だ。また、物語の初期の舞台は宮城県の気仙沼市と登米市で、モネが働く森林組合は緑豊かな山中にあるという設定だ。
そんな同作に対して上がっている上記のような声。さらにネット上を見てみると、
「淡々と流れる平凡な日々のやり取り。感情の起伏も少なくて、やや緩やかすぎるかもしれない」
「おかえりモネ はそろそろ何か1エピソード欲しいな。悪くはないんだけど、今のところただ淡々と日常が進んでいるだけで、ちょっとだれてきた」
と、「淡々と」という単語を交えつつ、見続けるのが厳しくなってきたとする声も上がっている状況なのである。
そこで、25日に放送された第7話までの内容を振り返ってみると、20日に放送された第4回では西島秀俊さん(50)演じる気象予報士の朝岡覚が気象予報を的中させ、これを見たモネが感銘を受けるシーンが放送されたが、それ以外の出来事はというと......確かに、「緑豊かな山中」をはじめとする 「きれいな景色の中」で「淡々と」物語が進行しているという印象だ。24日にはモネが見習いから正規職員に昇格するというシーンはあったが、物語の本筋は「気象予報士になること」であり、そう考えると、やや弱いエピソードと言わざるを得ないだろう。
「おちょやん」は、逆に「起伏がありすぎた」
これら、確かに、起伏が少ない展開とも言える「おかえりモネ」だが、よくよく考えると、前作の朝ドラ「おちょやん」は、逆に「起伏がありすぎた」のではないかという気もしてくる。
同作は女優の浪花千栄子(1907-73年)をモデルとした主人公の竹井千代を杉咲花さん(23)が演じていたが、そのストーリーは、まさに波乱万丈。序盤では酒に溺れる父親テルヲと暮らす千代(幼少期は毎田暖乃さん演)の元に継母の栗子(宮沢エマさん)が現れ、父と継母の間に子供が出来たために千代は道頓堀に店を構える芝居茶屋に奉公に出されるなど、物語が始まるや怒涛の展開が繰り広げられたことは記憶に新しい。
となれば、「おちょやん」の「起伏がありすぎた」展開に多くの視聴者が慣れてしまい、その結果、朝ドラとしては「通常運転」の「おかえりモネ」が、あたかも、起伏がないように視聴者の目に映ってしまっているという可能性は否定できない。
現に、「おかえりモネ」については、「おちょやん のあれやこれやで喜怒哀楽揺さぶられたあとに淡々と人の日常を見るのは...ちょっとつまらないかもしれない」とするツイートもあるほか、「まだ、初めの方だからこれからかなと期待」と、気長に待つとする視聴者もいる。となれば、今後、モネの人生が大きく動くシーンは当然に期待できるのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)