「おちょやん」は、逆に「起伏がありすぎた」
これら、確かに、起伏が少ない展開とも言える「おかえりモネ」だが、よくよく考えると、前作の朝ドラ「おちょやん」は、逆に「起伏がありすぎた」のではないかという気もしてくる。
同作は女優の浪花千栄子(1907-73年)をモデルとした主人公の竹井千代を杉咲花さん(23)が演じていたが、そのストーリーは、まさに波乱万丈。序盤では酒に溺れる父親テルヲと暮らす千代(幼少期は毎田暖乃さん演)の元に継母の栗子(宮沢エマさん)が現れ、父と継母の間に子供が出来たために千代は道頓堀に店を構える芝居茶屋に奉公に出されるなど、物語が始まるや怒涛の展開が繰り広げられたことは記憶に新しい。
となれば、「おちょやん」の「起伏がありすぎた」展開に多くの視聴者が慣れてしまい、その結果、朝ドラとしては「通常運転」の「おかえりモネ」が、あたかも、起伏がないように視聴者の目に映ってしまっているという可能性は否定できない。
現に、「おかえりモネ」については、「おちょやん のあれやこれやで喜怒哀楽揺さぶられたあとに淡々と人の日常を見るのは...ちょっとつまらないかもしれない」とするツイートもあるほか、「まだ、初めの方だからこれからかなと期待」と、気長に待つとする視聴者もいる。となれば、今後、モネの人生が大きく動くシーンは当然に期待できるのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)