東京五輪・パラリンピック組織委員会の職員が2021年5月22日、組織委でサービス残業が横行しているとツイッターに投稿し、物議をかもしている。
組織委はJ-CASTニュースの取材に「衛生委員会等を通じて情報の共有や超過勤務の縮減にむけた取組を行っています」と答えた。
「23時過ぎても秒でメールの返信が来る」
投稿したのは、東京都内の弁護士事務所で代表を務める人物だった。5月から組織委で働き始めと切り出し、所感を次のように書き込んだ。
「分かったことは、もう延期とか中止なんて言えないほど、準備は最終段階に突入していて、これ全部を無駄にするのは辛すぎる...。あと、みんな死ぬほどサービス残業してる。23時過ぎても秒でメールの返信が来る」
苛烈な労働環境が注目を集め、投稿は広く拡散した。労働団体「全労連」はツイッターで、「東京オリンピック組織委員会は『みんな死ぬほどサービス残業』しているのですか? 労働組合として聞き捨てなりません」と、賃金が払われずに時間外労働をさせている実状を問題視した。
騒動を受けてか、この人物のツイッターアカウントは24日夕現在、公開範囲を限定した「鍵アカ」になっている。
「弊会職員が発信したものであることを確認」
大会組織委員会戦略広報課は24日、J-CASTニュースの取材に、「弊会職員が発信したものであることを確認しています」と、投稿は職員によるものだったと認めた。
投稿にあったサービス残業の有無など、組織委職員の労働環境について尋ねたが、広報課の回答は、
「東京2020大会の最終準備のため、職場によっては超過勤務を実施している職員もいます。労働安全衛生法に基づき、職員の勤怠管理や所属長・産業医の面談を実施するなど、職員の健康については組織として安全配慮を行うとともに、衛生委員会等を通じて情報の共有や超過勤務の縮減にむけた取組を行っています」
だった。