新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言により、鉄道会社はさまざまな対応を強いられている。列車本数の削減や終電時間繰り上げのほか、有料座席指定車両の利用中止もその1つだ。
利用がストップしている有料座席指定車両、何か別の活用法はないのだろうか。京阪電鉄「プレミアムカー」を例に考えてみた。
土日祝を対象に「プレミアムカー」の利用を中止
京阪電気鉄道緊急事態宣言に伴い、5月1日から列車本数を減らした臨時ダイヤを土日祝に実施している。
その上で、臨時ダイヤの実施日は快速特急・特急に連結する有料座席指定車両「プレミアムカー」の利用を中止している。また、乗車日が利用中止期間にあたる指定席券「プレミアムカー券」については払い戻しの対象となる。
払い戻しの手順は、駅で購入した場合は乗車予定日の翌日から1年以内にプレミアムカー券発売駅の窓口に申し出る。Web予約システムで購入した場合は乗車予定日の翌日に自動で返金処理される。
ところで政府は、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターを東京と大阪に設置する。大阪会場は京阪中之島駅近くにある府立国際会議場となる。
大阪の大規模接種センターは5月24日から3か月の間、土日祝日も含めて運営される。対象は大阪府、京都府、兵庫県に居住し、地方自治体から送付された接種券を持ち、今回が第1回目のワクチン接種である人だ。2回目の接種も同会場で行う。
ひょっとすると、高齢者が京阪特急に乗り、ワクチン接種会場へ向かうことがあるかもしれない。土日祝日とはいえ、時間帯によっては混雑したり、着席が難しかったりする場合もあるだろう。