競馬×美少女でも「ウマ娘」とは正反対 10年前のJRA公認ゲーム「ウマドンナ」を今こそ振り返る

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「JRA何やってんの!?」

   「JRA何やってんの!?というのが当時のインターネット上の反応でした」という林さん。この時期、ディープインパクトの引退やリーマンショックの影響で競馬人口が減っており、JRAは若年層の取り込みのために様々なコラボレーション企画を仕掛けていたそうだ。「ウマドンナ」に先立つ2010年にもゲーム「JAPAN WORLD CUP」をリリースしている。表向きはゲームで行われるレースの順位を予想してポイントを稼ぐゲームだが、出走する馬はハリボテでできたような外見の「ハリボテエレジー」、キリンのような「ジラフ」など珍馬ばかりの珍ゲームだった。そのようなコラボ企画の一つとして「ウマドンナ」があったという訳だ。

   とはいえ奇抜な話題性だけを追っていたのではないようで、声優やスタッフには当時の売れっ子が集結した。シナリオライターはライトノベル「ロウきゅーぶ!」の作者の蒼山サグさん、キャラクターデザインは「ブギーポップ」シリーズの緒方剛志さんが起用された。「ライトノベルブームの時代でしたから、ヒット作に関わっていた作家やイラストレーターを起用したのかなと思われます」(林さん)。シナリオの方は「テンポよく進んで面白かったですよ。セリフをプレイヤーが自由に書き込めることは当時としては画期的でした。キャラクターと双方向のコミュニケーションができたゲームで、ブラウザゲームとしてはよくできていました」という。

   それでもビッグコンテンツにはならず、2014年以降は動きもなく忘れられていった。

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