アイドルグループ「HKT48」からの卒業を発表した宮脇咲良さん(23)をめぐる動きが活発になってきた。卒業記念のブックレット・グッズ販売など卒業コンサートの詳細が発表され、売り出し時にはウェブサイトがつながりにくくなるほどの盛況ぶりだ。
卒業発表時にははっきりしなかった卒業理由も、ラジオ番組で少しずつ明らかにされている。今後挑戦してみたいことが見つかったとする一方で、自分がHKT48を離れている2年半に後輩が成長して活躍する中で、自分が復帰して「急に真ん中とか、目立つ場所に立っていいのか」といった葛藤があったことも明かした。
「私が2年半いなかった分、みんなが頑張ってくれてたのに」
宮脇さんは5月15日の卒業発表で、
「この2年半、HKT48を見ていると、後輩たちの成長をとてもすごく感じて、とてもうれしく思って、次のステージにみんな進んでいるんだな、と感じました」
などと話したものの、卒業を決めた具体的な理由については言及してこなかった。5月19日深夜(20日未明)放送のラジオ番組「今夜、咲良の木の下で」(bayfm)では、卒業への思いがさらに具体的に語られた。宮脇さんは、卒業を「意識」した時と「決意」した時に分けて説明。前者については、AKB48グループでの活動は「夢をかなえるための通過点」だという伝統的な考え方を念頭に、
「48(グループ)にいつつ夢を探したい、という意味では、卒業は常に意識していたと思いますね」
などと話した。
後者の「決意したタイミング」については、葛藤もにじませた。宮脇さんはグループを離れていた2年半の間も、HKT48の活動は詳細にチェックしていたという。後輩の田中美久さん(19)、運上弘菜さん(22)、松岡はなさん(21)がセンターポジションを務めていることを挙げ、そんな中で自分が復帰して「目立つ場所」で活躍することは不適切なのではないか、という思いを吐露した。
「みんなの成長を感じて、2年半こうやってHKTを盛り上げてくれて、支えてくれた後輩たちを見て、HKTは次のステージに進んでいるなと思ったし、ここでまた戻って、私が2年半いなかった分、みんなが頑張ってくれてたのに、『出しゃばり』じゃないですけど、前に立つのってどうなんだろう?って考えたんですよね。やっぱりこの2年半、HKTを支えてきたのはHKTのメンバーなので、2年半いなかったのに、急に真ん中とか、目立つ場所に立っていいのか...、みたいな葛藤もあったりして...」
卒業記念ブックレット&グッズ発売でアクセス殺到、各国語で「さくらパワーだ」
もうひとつの「決意」の理由が今後の活動で、次のように話した。
「自分の中でも、挑戦してみたいこと、もっと頑張ってみたいこと、というのが見つかったので、それを見付けたりとかHKTのメンバーの成長を見た時に、卒業を決意したんじゃないかな、って思います」
今回の放送でも、「挑戦してみたいこと」や「もっと頑張ってみたいこと」の内容には言及しなかった。今後の展開について様々な観測が浮上する中、5月6日未明(5日深夜)の放送では、ファンに「公式(発表)を待とう」と呼びかけていた宮脇さん。5月19日には、インスタグラムで笑い泣きの絵文字を多数つけながら、
「なんか色んな記事を見てると え??そうなの?!?ってこと多いから(あることないことじゃなくて ないことしかない殆ど) 私の口から言ったことだけを信じてもらえると嬉しいです」
と訴えた。
宮脇さんは卒業コンサートが行われる6月19日まで、約1か月にわたってHKT48で活動予定。国外からグループに対する注目も集まりそうだ。5月19日には、コンサートグッズと、卒業記念ブックレット「SAKURA MIYAWAKI 『Graduation Visual Booklet』」の予約受付が始まり、WorldShopping(ワールドショッピング)と呼ばれる越境ECサービスを通じて海外からの注文にも対応。HKT48の通販サイトには発売直後からアクセスが殺到し、数時間にわたって購入できない状態が続いた。障害を知らせるHKT48の日本語ツイートには、日本語以外にも英語や韓国語、タイ語、インドネシア語などで
「さくらパワーだ」
「スーパースター」
「写真集がまだ買えない」
といった反響が寄せられていた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)